著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
フィリピンにおいて賭博は、政治家から市井の人々に至るまで、社会のあらゆる階層に深く埋め込まれている。本書は、フィリピン社会の日常的な賭博実践、とりわけ闘鶏と数字くじに注目し、日々賭け続ける賭博者たちの姿を鮮やかに描き出していく。なぜ彼らは賭けるのか、賭けを通じた世界にはどのような意味が付与されているのか。「運」によって自らを世界と相関しようとする賭博者たちの思考と実践を通して、「賭ける」ことの意味を探究する。
関連記事
収録内容
| 1 | 彩色の精神 |
| 2 | 第1部 賭博が根差す場、その基層(賭博との出会い、フィールドワークの輪郭 |
| 3 | フィリピン賭博の歴史 |
| 4 | 規律訓練されない賭博者たち |
| 5 | 善悪と神) |
| 6 | 第2部 闘鶏―人間と鶏が織りなす伝統的熱狂の円環とリズム(闘鶏のエコノミー―鶏と関係を結び、鶏に生活を賭ける人々 |
| 7 | 充満する「負けの理由」―鶏に賭ける技法と不運の制御) |
| 8 | 第3部 数字くじ―無根拠性の内に増殖する自己と世界の接続(つまらない賭博への没頭―数字で世界を埋め尽くす |
| 9 | 確率的思考の流転と現実性への接近―異なるレイヤーを往還する) |
| 10 | 意味に満ち満ちた世界 |
