著者・出版社・関連アーティスト
商品説明
根性論ばかりで、性差別的で、上下関係に厳しく、集団で群れて偉そうにしている―。いわゆる文化系の人間やSNSの世論を中心とした、野球部、そして体育会系への批判は根強い。しかし、実はそうした野球(部)に対する理解の方が、ステレオタイプで画一的なものではないだろうか?アメリカの野球創世“神話”、一高のエリート主義、天狗倶楽部のバンカラ精神、朝日新聞と甲子園、戦後民主主義と武士道野球...そういったものの上に、現在の「野球文化」は成り立っている。野球というスポーツを漫画やアニメと同じポップカルチャーとして捉え、批評を通じてこの国の野球と社会をつなぎなおす。
関連記事
収録内容
1 | 第1章 “体育会系”としての日本の野球文化 |
2 | 第2章 現代の“体育会系”はどうなっているのか? |
3 | 第3章 アメリカの「創られた野球神話」 |
4 | 第4章 エンジョイ・ベースボールから「魂の野球」へ―戦前のトップエリート校・一高で起こった変化 |
5 | 第5章 天狗倶楽部と野球害毒論争―早慶戦から甲子園野球の誕生へ |
6 | 第6章 「帝国主義」と日本野球―大正~昭和の論点 |
7 | 第7章 戦後日本野球とさまよえる男性性―武士道とスポーツジャーナリズムから |
8 | 第8章 野球とスポーツの価値論 |