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商品説明
従来、方言研究は、特に記述または記述的研究は、語詞・語彙の流れや発音の異相には敏感であったが、ともすれば表面の現象観察にとどまりがちであった。方言事象の変化事実を指摘しても、なぜそうなのか、そうなったのかについては無頓着であることが少なくなかった。方言事象の分布を問題にしたとしても、分布図だけでは読みきれない世界がある。本書では、この、地域の襞ひだに残る、見落とされた世界の史的残像を掘りおこして、生活の変遷と共に生きた、かつての方言の息づかいに思いを傾けたものである。
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収録内容
1 | 「れる・られる」敬語の変遷 |
2 | 敬語命令形の諸問題 |
3 | 動詞否定形の慣用 |
4 | 形容詞変遷上の旧形式と新形式 |
5 | 疑問表現の特殊慣用形式 |
6 | 応答表現小考 |
7 | 離別表現の一態 |
8 | 断定助動詞の消長 |
9 | 接続助詞の年輪 |
10 | 方言事象の衰退と転成 |
11 | 特殊発音の史的背景 |
12 | 方言に生きる古語・特色語 |