スピンはめぐる 成熟期の量子力学
朝永振一郎
朝永振一郎
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商品説明
スピンの概念は紆余曲折の末に理論的に焦点を結び、相対論化され、量子力学の射程を大きく伸ばした。それは荷電スピンの概念につながり、人知が原子核の内側へ踏み込むことを可能にしたのである。その過程で、「アクロバットのよう」なディラックの思考、つぎつぎと問題の鍵を見いだす「パウリの正攻法」、現象論的な類推から本質に辿り着く「ハイゼンベルク一流の類推法」など、さまざまな個性の頭脳が自然の謎と格闘する。本書はそんな「興奮の時代」と呼ばれた量子力学の成熟過程を、近体験する旅である。
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収録内容
1 | 夜明け前 |
2 | 電子スピンとトーマス因子 |
3 | パウリのスピン理論とディラック理論 |
4 | 陽子のスピン |
5 | スピン同士の相互作用 |
6 | パウリ‐ワイスコップとユカワ粒子 |
7 | ベクトルでもテンソルでもない量 |
8 | 素粒子のスピンと統計 |
9 | 発見の年"1932年" |
10 | 核力と荷電スピン |
11 | 再びトーマス因子について |
12 | 最終講義 |