商品説明
アランの「哲学史」-といっても、均等な時間区分に従って哲学者とその思想を概説し、展覧したものではない。エッセイ風の哲学案内でもない。古代ギリシャから、デカルト、スピノザ、ライプニッツ、ヒューム、カント…アランはそれぞれの哲学者たちから、ひとつの「精神」を抽出してみせる。それらは、みずからの宇宙を完結しているようでいて、つぎの精神へと扉をひらき、道をつける。おのおのの「精神」を珠として、一本の糸で貫いたような趣がある、不思議な、小さな書-。圧巻は、その糸を留める要をなすオーギュスト・コント。現実のなかに身をおき、その支配をうける人間が堅牢で普遍の外的秩序を無視するとき、その知性はあてのない混迷に陥る-コントの実証哲学をつうじて、20世紀の形而上学的迷走を厳しく指弾する。
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収録内容
1 | タレスとイオニア学派 |
2 | ピュタゴラス |
3 | エレア学派 |
4 | ヘラクレイトス |
5 | エンペドクレス |
6 | アナクサゴラス |
7 | 原子論者たち |
8 | ソフィストたち |
9 | ソクラテス |
10 | プラトン |
11 | アリストテレス |
12 | ディオゲネス |
13 | ストア派の人々 |
14 | エピクロス |
15 | キケロ |
16 | 宗教的な哲学について |
17 | デカルト |
18 | スピノザ |
19 | ライプニッツ |
20 | ヒューム |
21 | カント |
22 | オーギュスト・コント |