商品説明
明治の日本で、欧米文化を地方に配る配電盤の役割を一手に引き受けた東京。中心は東大をもつ本郷だった。夏目漱石の「三四郎」をテキストにして、東京の成立の玄妙さを考える。登場人場に「日本は亡びるね」といわせた漱石に、深い共感を寄せる。執筆したのはバブルの崩壊が進行中の時代で、筆者も同じことを考えていたのだろう。ラストの三四郎池で、釣りの少年との会話が印象に残る。
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収録内容
1 | 鴨がヒナを連れて |
2 | 縄文から弥生へ |
3 | 加賀屋敷 |
4 | "古九谷"と簪 |
5 | 水道とクスノキ |
6 | 見返り坂 |
7 | 薮下の道 |
8 | 根津権現 |
9 | 郁文館 |
10 | 無縁坂〔ほか〕 |