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商品説明
ウタは声のことばにおいてあらわれる。声のことばと文字ことばの中間で誕生する、和歌という詩形式に迫るため詩学を導入。和歌の本性をナショナリズムの狭い殻から救い出し、異なった言語圏の詩歌と比較しつつ、外部からの照射によって本質を炙り出す。音声学・音韻論・音楽学・心理学・比較言語学といったさまざまな分野の研究をひとつのテーブルに載せ、和歌誕生の経緯と全貌を究明した野心作。
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収録内容
1 | 和歌とは何か-用語と方法 |
2 | 発生論-始源としての身体 |
3 | 成立論-母語の原理から |
4 | 普遍的なもの-童謡の時代 |
5 | 楽府との比較-中国の宮廷歌謡 |
6 | 郷歌との比較-新羅の詩歌文学 |
7 | サンガムとの比較-タミル語起源説から |
8 | 記紀歌謡にもどって-日本の宮廷歌謡 |
9 | 音数律以前-歌謡のリズム |
10 | ヨムこと-声と文字の間 |
11 | 定型の原理-詩学史から見る |
12 | 定型の母胎-記紀歌謡の形式 |
13 | 声の定型-字余り/非字余り |
14 | 音数律の誕生-意識される等拍律 |
15 | 再び、和歌とは何か-ペー族の歌会を見て |
16 | 福士幸次郎の詩と詩学-先覚者の精神 |