商品説明
2003年4月7日、アトムが生まれた。そしてその日、世界は戦時下にあった…。記号的表現として決して傷つかないまんがキャラクターを、手塚治虫が実際に血を流す存在として描いた時、戦後まんがは始まった。手塚はなぜまんがの登場人物に、リアルな身体と心を与えたのか、なぜアトムは大人になるのを拒んだのか。戦後から現在に至るまで、まんがに流れる「アトムの命題」を解き明かした画期的な評論。
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収録内容
1 | 序章 2003年4月7日アトム誕生の日 その日、世界は「戦時下」にあった。 |
2 | 第1章 1947年4月1日『新宝島』刊行 映像的手法という神話。 |
3 | 第2章 1930年代手塚治虫以前 まんが記号説はいかにして生まれたか。 |
4 | 第3章 1945年6月『勝利の日まで』脱稿 ミッキーマウスに撃たれた少年。 |
5 | 第4章 1946年1月4日手塚治虫デビュー 占領下のまんがと肉体を持った記号たち。 |
6 | 第5章 1951年4月『アトム大使』連載開始 日米講和と大人になれないアトムたち。 |
7 | 補章1 日米講和と「鉄腕アトム」-手塚治虫は何故「アトム」を武装解除したか |
8 | 補章2 まんが記号説の成立と戦時下の映画批評-クレショフと手塚治虫をめぐって |