商品説明
ド派手な舞台に華麗な衣裳、奇想天外な物語に魂をゆさぶる音楽、そして、湧き出す情念そのままに歌い上げる歌手たちの声-。イタリアで生まれて四〇〇年、オペラは今なお世界で、「最強の総合芸術」「娯楽の王様」として君臨し続けている。そこでは、王侯貴族のような豪華絢爛な気分を味わってもいいし、形式美を楽しんでもいいし、残酷な悲劇の結末に感涙してもいい。オペラに正しい見方はない。いや、あらゆる見方が正しいのだ。「命をかけるべき最高の遊戯」とまで言い放つ偏愛主義者が説く、入名書でかつ極め付きのオペラ至上論である。
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収録内容
1 | 第1章 ドン・ジョヴァンニの正体-モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』 |
2 | 第2章 楽壇のナポレオン-ロッシーニ『アルジェのイタリア女』『ランスへの旅』 |
3 | 第3章 歌姫たちの超絶技巧-ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』、ベッリーニ『ノルマ』 |
4 | 第4章 救いのないマッチョ・オペラ-ヴェルディ『イル・トロヴァトーレ』『運命の力』 |
5 | 第5章 主役を操る悪役-ヴェルディ『オテロ』 |
6 | 第6章 極上なる催眠-ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』 |
7 | 第7章 「蝶々夫人」と息子の物語-プッチーニ『蝶々夫人』 |
8 | 第8章 完璧なるマニエリスム-R.シュトラウス『ばらの騎士』 |
9 | 第9章 オペラではすべてが許される-ショスタコーヴィチ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』 |