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商品説明
米国の環境問題で最も大きいのは、核問題と戦争に伴う放射性物質などの有害物質だ。冷戦下での核開発競争で生じた汚染、ベトナム戦争における枯葉剤散布など、米国国内にとどまらない環境への負荷は計り知れない。また、世界最大の工業力と豊富な資源を持つ米国は、さまざまな都市公害と自然破壊を引き起こしてきた。大規模な機械化農業は農薬散布による「沈黙の春」を生み出した。こうした環境問題にレイチェル・カーソンをはじめ多くの市民が立ち上がった。歴代政権の環境政策は、その背後にある軍産複合体、産業界と市民との緊張関係に影響されてきた。ブッシュの時代は、イラク戦争があり、京都議定書からの離脱があった。世界が温暖化防止に動く中で、最大のエネルギー消費国の動向は強い影響を及ぼす。オバマ政権の舵取りはまだ、始まったばかりだ。
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収録内容
1 | 第1章 国土の拡大・開発と自然環境 |
2 | 第2章 政治の歩みと環境問題 |
3 | 第3章 核開発政策と核実験被爆 |
4 | 第4章 草創期の環境行政と大気汚染対策 |
5 | 第5章 地球温暖化問題への対応 |
6 | 第6章 有毒・有害化学物質による環境汚染 |
7 | 第7章 ベトナム戦争と枯葉剤被害 |
8 | 第8章 環境保護運動と原発問題 |
9 | 終章 岐路に立つ米国の環境・核政策 |