ブギの女王・笠置シヅ子 心ズキズキワクワクああしんど

誰もが知ってる「東京ブギウギ」。占領下の日本を照らしたお天道様のような歌姫・笠置シヅ子の歌です。八の字眉毛に大きな口、弾ける笑顔にコテコテの大阪弁。チャーミングなキャラクターだけれど、実は不遇を乗り越え波乱万丈の人生をパワフルに生きた女性。

私生児として生まれ養父母に育てられた少女時代、宝塚を"チビ"が理由で不合格になったその足で道頓堀の松竹へ向かい、音楽部長を根負けさせる情熱を見せ入団。戦時中は激しい踊りとスィングが "敵性"と糾弾され活躍の場を奪われるも、これを機に独立。戦中燃え上がった恋は婚約者の死によって絶たれるが、彼との子どもを授かり働くシングルマザーとして奮闘。そして敗戦後の占領下、押し殺していたパワーをさく裂させ「東京ブギウギ」で"女王"の座を射止めます。
どん底から頂点まで大波に翻弄される小舟に乗りつつ、持ち前の粘り強さと一本気な性格で"自分"を貫き通した笠置シヅ子。占領下の日本に元気をふりまいたその姿は、現代の笑顔がしぼんだ不景気ですらパッと明るく照らしてくれます。

小沢昭一氏も帯にて推薦!