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商品説明
志賀直哉の小説には、なぜ女中や不良が描かれるのか。女中や不良は、家庭という平凡な小説の舞台を、その境界領域から撹乱し、サスペンスに満ちたものに変えてしまう。同時代評や初出誌の広告なども参照しながら、志賀直哉の中期作品を丹念に読み直す。
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収録内容
1 | 中期作品の課題 |
2 | 家族という拘束、家庭という広がり-「大津順吉」から中期作品へ |
3 | 女中は軍人と結婚すべきか-「佐々木の場合」 |
4 | 時任謙作とその時代-連載小説としての「暗夜行路」 |
5 | 「種々の異性」を求めての「暗夜行路」-『改造』連載中の新聞広告を手がかりに |
6 | 文壇小説としての「邦子」-妻の死を収奪する「私」 |
7 | 見出された「心境小説」-「焚火」 |
8 | 見せ消ちの色と欲-「菰野」 |
9 | 女中という装置-志賀直哉「大津順吉」・里見〓(とん)「君と私と」・佐藤春夫「或る男の話」 |
10 | 「変態」としての「不良」-谷崎潤一郎「肉塊」・里見〓(とん)「多情仏心」 |
11 | ラヴレター、取扱注意-「暗夜行路」の軟派不良 |
12 | 研究主題・研究方針・研究展望 |