杉原千畝の名前は知っていたけど、「熱血外交官」みたいなイメージで、「一か八か」的にビザを出したのだと思っていました。実は、自分が出したビザが有効なものになるために、もの凄く緻密な計算をしていたことには驚いた。筆者は、外務省の人で歴史研究者らしいが、書きぶりは推理小説っぽくて読みやすく、恐らく推理小説マニアでもあるのではないか?と勝手に想像してしまった。脇役で出てくる外交官(杉村陽太郎や重光葵など)たちにも興味をそそられたので、次回作で詳しく書いて欲しい。
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商品説明
国難をいち早く察知する驚異の諜報能力。この男にソ連は震えあがり、ユダヤ系情報ネットワークは危険を顧みず献身した-。日本の「耳」として戦火のヨーロッパを駆けずり回った情報士官の、失われたジグソーパズル。ミステリアスな外交電報の山にメスを入れ、厖大なピースを70年ぶりに完成させた本邦初の快挙。日本が忘れ去った英知の凡てがここにある。
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収録内容
1 | プロローグ 杉原の耳は長かった |
2 | 第1章 インテリジェンス・オフィサー誕生す |
3 | 第2章 満洲国外交部と北満鉄道譲渡交渉 |
4 | 第3章 ソ連入国拒否という謎 |
5 | 第4章 バルト海のほとりへ |
6 | 第5章 リトアニア諜報網 |
7 | 第6章 「命のヴィザ」の謎に迫る |
8 | 第7章 凄腕外交官の真骨頂 |
9 | エピローグ インテリジェンス・オフィサーの無念 |