商品説明
植民地という原罪、中央の論理で容赦なく切り捨てられる坑夫たち、消費され踏みにじられる女性-一枚岩とされた戦後日本に走る数々の断層に鋭く注目し、それらを克服しようとしなやかな思索を重ねてきた森崎和江。末端労働者や女性たちの苦脳、谷川雁や埴谷雄高など戦後知識人の素顔を、孫世代の論客が聞き出していく。格差社会の今日、なおも存在する断層に苦しむ人たちに向けた、異色の日本・日本人論。
関連記事
収録内容
1 | 第1章 「前と後ろからピストルでねらわれている」-植民地という原罪(安部磯雄の影響 |
2 | 「朝鮮人を尊敬しなければダメだ」 ほか) |
3 | 第2章 「私には顔がなかった」-「日本」への違和(学徒動員から終戦へ |
4 | 「日本でどう生きていこうか」 ほか) |
5 | 第3章 「無名にかえりたい」-サークル村から闘争へ(石炭って何だろう? |
6 | 「弟の仇を討とう」 ほか) |
7 | 第4章 「侵略と連帯は紙一重」-朝鮮との再会(『第二の性』と『第三の性』 |
8 | 朝鮮半島との再会 ほか) |
9 | 第5章 「ほんとうの日本に出会わなきゃ」-土着、辺境、いのち(露天商の後を追いかけて |
10 | 排泄とエロス ほか) |