商品説明
「本を読む人は迷う人です」。深い読書から生み出された言葉が、何かを求めて本を読む、人と人とを結びつける。100冊余を紹介する、充実の書評エッセイ。
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収録内容
1 | 人と人の間に、釣り糸をおろして(今、ここの「あなた」を認める-中井久夫『こんなとき私はどうしてきたか』 |
2 | 密やかな「喪」の作業にある崇高さ-リディア・フレム『親の家を片づけながら』 ほか) |
3 | 草をわけ、声がいく(「生命」についてのひとつの思想-よしもとばなな『イルカ』 |
4 | 広島にあった「それ以前」-田口ランディ『被爆のマリア』 ほか) |
5 | 灰だらけの希望に(奇跡の渦巻き-ガルシア=マルケス『わが悲しき娼婦たちの思い出』『コレラの時代の愛』 |
6 | 成熟した大人の冷たいあたたかさ-バーバラ・ピム『秋の四重奏』 ほか) |
7 | 無が白熱する迫力(想像の起爆力としての「悪」-河合隼雄『神話の心理学‐現代人の生き方のヒント』 |
8 | 瑞々しく頑固でやっかいな-長塚京三『私の老年前夜』 ほか) |
9 | 煙草を吸う子供(スワのこと-「失恋したときに読む本」という課題に答えて |
10 | 灰に沈む火箸 ほか) |