PARANOID VOID RECORDED

THE クルマ、2年5ヶ月ぶりのセカンド・アルバムが遂にファランクスよりリリースされる。衝撃的な名盤となったデビュー・アルバム「エレキトリックの感染源」(DIWPHALANX/PX-193)と双璧をなすクオリティーの高さに再びただ衝撃を受ける。とにかく今回もヴォーカル/FUJIWARAの声が素晴らし過ぎる。表層的には、ぶっきらぼうで、巻き舌な不良感溢れる、荒々しい日本語のロックンロール。しかし、なぜかとてもソフトで美しく、ポップで心地良く、僕らの琴線にダイレクトに入り込み、無意識、無条件にいつの間にか、僕らは支配されてしまう。それはなぜなのだろう? 「日本語の不良のロックンロール」とか、「ポップで美しいメロディ溢れたパンクロック」などの、短絡的で使い古された過去の言葉では、とてもじゃないが筆舌に尽くしがたい唯一無比のサウンド。そしてドライブ感爆発のベース、パワフルなドラム。この3人編成で繰り出される奇跡的で圧倒的なサウンドが僕らをまき込み狂わせる。今までの枠組みを超越する大阪・堺から現れた怪物? 新星? そんな表現、言説を完全に飛び越え、我々人間の「全身全霊」を体現する美しき全12曲、超強力作!!