ラフマニノフ: 晩祷 (徹夜祷) Op.37

モスクワ音楽院に在学中のラフマニノフに、ロシア正教会の音楽の知識を授けたのは、合唱音楽の大家であったステパン・スモレンスキーだった。この「徹夜祷」はスモレンスキーの没後、1915年に書かれた作品だが、師への思い出に捧げられている。初演時は大好評を得たのだが、その後のロシア革命の余波を受け、演奏される機会を逸してしまい、長い間埋もれたままになっていた。ソ連崩壊によって、ようやく演奏される機会も増え、優れた録音も次々と登場。この2008年の演奏は、ニューヨーク五番街・聖トーマス男声合唱団とスコットの初のリリース。素晴らしいソリストと迫力ある合唱が聴きどころ。