シベリウス: 交響曲第5番、交響詩「フィンランディア」&悲しきワルツ他

シベリウスの幻想を圧倒的な明晰さで再現する、サロネン唯一の交響曲録音。1986年録音の交響曲第5番は、少壮のサロネンが初めて録音した、そして現在のところ唯一のシベリウスの交響曲で、初出以来久しぶりの復活。透明感あふれるスリムな響きと躍動感あふれる演奏は、複雑なオーケストレーションの妙を明晰に解きほぐし、緻密なシンフォニストとしてのシベリウスの本質を明らかにする。第1楽章後半のスピード感溢れるギアチェンジ、可憐な緩徐楽章、スケール雄大に描かれるフィナーレなど、作品の本質を捉えた解釈はサロネンならでは。オリジナルLPにペアリングされていた「ポヒョラの娘」のほか、フィンランド放送響との「悲しきワルツ」「フィンランディア」、ロス・フィルとの「トゥオネラの白鳥」を加え、類まれなシベリウス指揮者としてのサロネンの魅力を開示した1枚である。 ◆録音年: 1986年3月21日&22日、1991年4月22日他 / 収録場所: ロンドン、アビー・ロード・スタジオ、ロスアンジェルス、UCLAキャンパス他