ニューイヤー・コンサート 1989 & 1992

最後の名匠が遺した、命を掛けた遊び。 巨星堕つ!! 2004年7月13日、その生涯を通じて幻の存在であり続けた名指揮者、カルロス・クライバーが亡くなった。彼が遺したディスクは数少ないが、そのいずれもが永遠の輝きを放ち続けることは間違いない。ソニー・クラシカルには、奇蹟と言われた1989年と1992年、都合2回の「ニューイヤー・コンサート」のライブ録音が遺された。この3枚のディスクに網羅された全29曲が、そのすべてである。現在出ている1989年盤は、もともと2枚組CD(全16曲)で出されたものから、1曲削られて1枚のものとして現在発売されているもので、今回このセットで久しぶりに完全版を聴くことができる。クライバーがつねに音楽する(ムジツィーレン)指揮者であったことが、このディスクから大いに伝わってくるだろう。全音楽ファン必携のセット。