藤倉大オーケストラル・ワークス「世界にあてた私の手紙」

2014年にSMJIからギタリスト、笹久保伸とのコラボレーション・アルバム『マナヤチャナ』を共作したイギリスはロンドン在住の作曲家、藤倉大の最新アルバム。今年初めに惜しくも亡くなった現代音楽界の巨匠、ピエール・ブーレーズにその才能を見いだされ、そのほとんどが1度きりの (つまり初演のみの)演奏しかされない現代音楽界において、もっとも演奏される機会が多いことで有名なのが藤倉大作品。ポピュラー方面でも、デヴィッド・シルヴィアン (exJAPAN)や坂本龍一との親交が深く、彼らの作品にもアレンジなどで参加している。その縁もあり、国内でも坂本龍一のcommmonsからもアルバムリリースされている。2014年4月からは、名古屋フィルハーモニー交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスに就任しているが、本作はその名古屋フィルが演奏した藤倉作品をライヴ録音した最新作品集。藤倉作品では初の高音質SA-CDハイブリッド・ディスクでその精緻な管弦楽の響きを堪能できる。 ■ハイブリッドCD / 録音年: 2015年12月11～12日、7月24～25日、2014年2月21～22日、10月24～25日