象は静かに座っている

世界の果てを一緒に見に行こう きっと未来は変わる。世界が熱狂!! 絶賛!! 29歳で命を絶った若き才能、デビュー作にして遺作。世界を熱狂させた、魂の234分。行き場のない悲しみを抱えた孤独な"4人の運命"が交差する―― どん底から希望を目指すある1日の物語。――満州里の動物園に一頭の象がいる。その象は、一日中ただ座っているという―― 時代の流れとともに炭鉱業が廃れた中国の小さな田舎町。少年ブーは友達をかばい、不良の同級生をあやまって階段から突き落としてしまう。不良の兄は町で幅を利かせているチェンだった。チェン達に追われ町を出ようとするブーは、友達のリン、近所の老人ジンをも巻き込んでいく。親友を自殺に追い込んでしまい自責の念のかられているチェン、家に居場所がなく教師と関係を持つことで拠り所をみつけるリン、娘夫婦に邪険にされながらも老人ホーム行きを拒むジン。それぞれに事情を抱えながらも、遠く2300km先の果て満州里にいる、一日中ただ座り続けているという奇妙な象の存在にわずかな希望を抱き4人は歩き出す――。

特典映像(約18分): フー・ボー監督短編 『Man in the well』(16分)、日本版予告編(約2分)