BAUM

2013年結成、東京を拠点に活動する4人組バンド、棚木竜介と図書館の6年ぶりとなる2ndアルバム。生活に寄り添う一筋縄でいかないストレンジなポップスを奏で、配信リリースしたシングル群がSpotifyの公式プレイリスト「Edge!」等にピックアップされ着実に中毒者を増やしている。今作は現行のUSインディーに呼応しながら、サイケ、フォーク、ウエストコースト、南米音楽などを自由に行き来する風通しの良さを孕んでいる。4人のバラバラな声質を生かした、パッチワークの様なコーラスワークも魅力のひとつ。全ての作詞作曲はボーカルの棚木が担当しているが、アレンジやサウンドプロダクションに関しては4人の自由奔放なアイディアの集積でもある。川崎の一軒家スタジオでせーので録音したリズムトラックに、宅録もしくは街のリハーサルスタジオで歌やギター、ピアノ、ハーモニウム等をダビングし制作された濃淡のある10曲が並ぶ。ミキシングとマスタリングは坂本慎太郎やOGRE YOU ASSHOLE等の作品のエンジニアとして知られる中村宗一郎 (PEACE MUSIC)が担当している。アルバムタイトルの「BAUM」はドイツ語で樹木の意味。文明や時代の転換点を生き抜く為の"智慧"と"生命力"の象徴や道標として。またメンバーがバウムクーヘンが好物のため。今の4人が表現する棚図書サウンドが瑞々しくグルーヴした自信作が完成した。この音源が時代を越えて様々な場所へ羽ばたいて行く事が出来たらと願っている。