梅きゅう さんのレビュー
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制服のマネキン [CD+DVD/Type-A]乃木坂46ユーロビート歌謡の枠に留まらない曲
楽曲の完成度だけで言えば、乃木坂で一番だと思う。タテもヨコも、気持ちいいくらいに完璧。音楽理論でガチガチに構築されているけど、理論だけでは生まれない、作家の個性も存分に発揮されている。裏のラインなんか、聴き惚れるくらいに素晴らしいと思う。
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太陽ノック [CD+DVD/Type-A]乃木坂46果汁30%のオレンジジュース
久しぶりの生駒ちゃんセンターの曲。個人的な見解になるけど、前列は最高の布陣だと思う。でも、楽曲は果汁30%のオレンジジュースのような中途半端な曲。置きに行きすぎ。ギタポやるなら、生音主体じゃなきゃダメだし、生駒ちゃんセンターの曲なんだから、それくらいのリスク背負うべき。
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メリウェザー・ポスト・パヴィリオンアニマル・コレクティヴ何かが道をやってくる
まるで古今東西の魑魅魍魎が、一堂に会し大行進を行っているかのような、めくるめくポップ絵巻が展開される。幾重にも折り重ねられたレイヤーとポリリズムから成るサウンドは、聴き手をかつてない陶酔へと誘い、そして、それはまるで、音楽そのものを祝祭しているかのよう。音楽でしか得られない喜びがここには確かにある。
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リトル・ヴィクトリーズ [通常盤]ザ・ストライプスまだまだこれから!
デビューアルバムはコピーバンドの延長線上という感じが否めなかったけれど、本作では、いろんなものに影響受けながらも、十代らしい瑞々しさは失なわず、順調な成長を遂げていると思う。
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ペインティング・ウィズアニマル・コレクティヴ理想的な成熟
とてもリラックスした雰囲気が満ちていて、アニコレ史上もっとも聴きやすいであろうアルバム。自由にやりたいことをやっている感じ。スノッブなリスナーからすれば、退屈と捉えられるかもしれないけど、これはこれでアリだと思う。
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ボディ・ミュージックアルーナジョージ佳作
基本キャッチーな歌メロのR&B曲が並ぶけど、ソングライティング(アルーナ)と、プロダクション(ジョージ)が噛み合っていない曲が数曲あって、トータルとしては散漫になっている印象。歌を聴かせたいのか、グルーヴを聴かせたいのか、どっちつかずという感じ。個人的には、ジ・インターネットのように、もっとドープなグルーヴを聴かせてみても面白いと思う。
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ヴェリー・ベスト・オブ・ラム・ジャムラム・ジャム全体的に荒削り
2015年最新リマスターとありますが、音質は既発の輸入盤のものと、ほとんど変わらないです。「Black Betty」のカヴァーはかっこいいですが、これ以外はパッとしない。ベスト盤なのに。なぜ国内盤が出たのか謎。
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リフレクターアーケイド・ファイア神様どうか
ウィン・バトラー曰く、「泣きながら踊るためのレコード」だそうだが、まさに。救いのない現実を前にしても、音楽に出来ることなんて、人を踊らせることくらい。音楽なんてのは無力だ。僕らはただ悲しむことしか出来ない。ただ踊ることしか出来ない。そんな絶望と希望の協奏曲。
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ゴールデン・ガールズゴールデン・ガールズ時間に捕まってしまう前に
ギターポップバンドの多くは逃げている。でも、彼らは違う。必死に抗っている。コードを掻き鳴らすのなら、これくらい急がなきゃダメだ。さもないと、時間に捕まってしまう。時間に捕まってしまったら、もうそこで終わってしまうのだから。
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バンク・プレイス・ロコモティヴ・ソサエティー(+1)タンゴ・イン・ジ・アティック諸行無常
大事なのは今日なんだ。明日じゃ遅すぎる。でなきゃ、あっという間に昨日になってしまう。何もかもが、知らないうちに、ものすごい速さで過ぎ去っていく。そんな焦燥や寂寞が、そのまま音に出ていて、痛いほどに胸を突く。
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帰ってほしいの [生産限定盤]ジャクソン5この値段なら買い
たぶん、日本のレーベルのエンジニアがリマスタリング担当したんだろうけど、音良いですよ。全体的にクリアで、各パートの粒立ちも良くて、音のバランスもいい。「帰ってほしいの」はもちろん大名曲ですが、他の曲も素晴らしい曲ばかり。一家に一枚の名盤。
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ビービーディ・アイリアムは良いヴォーカリスト
評価も人気も高くないアルバムだけど、僕は好きですよ。バンドとしてのダイナミズムがある。予定調和的なノエルのソロ作より、断然良いと思う。デイヴ・シーテックがいい仕事してる。
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おいでシャンプー [CD+DVD/Type-A]乃木坂46物語を信じていたいよ。
生音なのが良いよね。すごく急いでるんだけど、生音だから、そんなに速くは走れない。ありえないって分かってるけど、生音だから、もしかしたらと信じてしまう。もうこの音は出せないのかと思うと、とても切ない。西野七瀬によってアンチテーゼとしての乃木坂46が機能しなくなったのだとしたら、西野七瀬は、果たして、救いなのか、それとも十字架なのか。
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コングラチュレイションズ +5MGMTトベる
メディア受けはあまり良くなかったアルバムだけど、サイケ・ポップ好きからの支持は高い作品。実際、トータルアルバムとしては屈指の完成度だと思う。ディアハンターのブラッドフォードが年間ベストに挙げていました。
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ファム・ファタール [期間生産限定スペシャルプライス盤]ブリトニー・スピアーズ最高傑作
現時点でブリトニーの最高傑作。もうサウンド・プロダクションが半端ない。退廃的で艶美なブリトニー・ワールドが隙なく構築されている。
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友達を殺してまで。神聖かまってちゃんなにより誠実なバンド
インディもオルタナもきちんと消化出来てるし、縦と横もかなりしっかりしてる。それは、音楽の才能とかじゃなく、彼らは音楽に対してとても誠実なんだろうと思う。歌を届けたいと切に願っている。もう5年以上経つし、震災以降、手の平返された感あるけど、彼らはいつだって音楽に対して誠実だった。それは今も何も変わらない。
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アイ・ラヴ・ユー・ハニーベア
ファーザー・ジョン・ミスティーアイ・ラヴ・ユー・ハニーベアファーザー・ジョン・ミスティーどうしようもない現代を生きる苦悩と葛藤が、切なく美しいメロディで静かに歌われ、とても胸に迫ってくる。真にエモーショナルな音楽というのは、こういうものを指すのだろう。
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床には君のカーディガンThe SALOVERSガシャガシャ ワーワー
聴いていて恥ずかしくなるほど、蒼さ爆発の歌詞だけれど、それがリヴァーブ効かせて、かき鳴らすギターに乗って歌われると、どうしよもなくグッときてしまう。不器用を絵に描いたようなバンドだったけれど、若さを免罪符にして、それが許されるのならば、やっぱり若いって、素晴らしいネ。
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サイレント・アラームブロック・パーティーもう10年以上経つ
この急いでる感じがたまりませんね~。グルーヴ無いのが、グルーヴだと言わんばかりに、破綻スレスレ、下手と紙一重のドラムに乗って鳴らされる、キレキレのコード・ストロークとエモーショナルな歌が焦燥感を掻き立てます。 歌詞、対訳、ライナーつき。ボーナストラックはありません。しかし、リミックスがだらだら続くよりは、そっちのほうが良いかも。
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ザ・メイキング・オブザ・ボヒカズ全曲キラーチューン
へぼバンドにありがちな、コード・ストローク一辺倒で突っ走る!というのとは違い、ソングライティングはとても洗練されていて、腰の据わったグルーヴは備わっているし、メロディもよく書けてる。2015年におけるポストパンク/ガレージロックの、ど直球ど真ん中といった感じ。