変質６６６ さんのレビュー

冷たく響くインダストリアル・サウンド。今をフラットに切り取ったある意味minus(-)らしい１枚です。

得意とするメロスピ路線で突っ走る構成になっており贅肉を落として更に洗練された印象。10周年に相応しい実に聴きごたえのあるアルバムに仕上がってます。

非現実的な空気感を纏っているのにリアリティがある。サウンドとしてはハードでメロディアスな王道路線をベースに緩急をつけて。中々の名盤だと思います。

２曲ともダンスナンバーとなっているのでバンド感がバリバリだった前作との比較も面白い。ゴールデンボンバーの味を存分に堪能できます。

兎にも角にもMUCCというバンドの音楽性の幅広さを見せつける作品になりました。参加アーティストはしっかりと自分たちの個性をぶつけてきて全く飽きさせない。これはオススメできるトリビュートです。

影響を受けた楽曲をジャズアレンジで歌い上げるカヴァーアルバム。表現者としての可能性も感じ取れたし満足できる１枚です。

複雑に絡み合う音の迷路の中を道標のように一本の軸を通す平さんの歌声は予感を確信に変えるには十分なインパクトを残してくれました。派手さはないけれど心の奥でしっかりと自分の礎になってくれる…そんなアルバムに仕上がってます。

全体的に目新しさが欠けるのは事実なのですが強みだけをゴリゴリと押し込んでいくスタイルはいつの間にかリスナーを巻き込んで釘付けにさせてきます。

TYPE-Aのカップリング「マグロに賭けた男たち」は彼らの代表曲。会場限定のCDでしか聴けなかったのでこれは嬉しい。

ダークメルヘンな世界観を同期だけに任せず表現できているのは強み。まだ成長の余地はありそうですがこれからが楽しみなバンドです。

メロディアスなギターロック。癖が少なく伸びやかな坪本さんの歌声を活かした"歌モノ"が多いです。色彩に例えるなら淡いイメージ。じっくり浸りたいリスナーさんにオススメ。

ソロプロジェクトでありながらサウンドは骨太なバンドサウンドが主体。聴き応えのあるギターロックが映えるアルバムとなっております。

メロディ運びやサウンドメイクには昔懐かしのレトロポップスの香りを漂わせているものが多いですね。わかりやすくキャッチーなポップスが詰め込まれている渾身のアルバム。

キャッチーなV-ROCKがあれば歯切れの良いデジロックあり、切ないバラードあり、凶悪なメタルコアチューンも取り揃えて。バラエティーに富んだオススメな１枚です。

EDM要素は更に強まりとにかく踊れることを意識した楽曲が中心となった本作。音楽性を絞ってコンセプチュアルにまとめた印象。デジタルサウンドが立っている楽曲が増えておりMigimimi sleep tightの武器として成立していました。

メジャーシーンに飛び出したメリットを最大限に享受しようとする実験作的な要素もあり、そのうえで聴けばほっとするwyse節も詰まっている。wyseファンにオススメな1枚です。

レトロなスタイルは引き続き継続したうえでバラエティ面での遊び心も加味しあえて流行ではない歌モノ歌謡ロックを貫く良質なアルバムに仕上がってます。

とにかくギターのアレンジがテクニカルでお洒落。丁寧に繊細に音を紡いで、隙間を埋めていくようなフレーズの数々…ギターの部分だけを聴いていてもきっと飽きずに聴き続けられるアルバムだと思います。

コミカルでシニカル、そしてヘンテコ。これぞ筋肉少女帯と唸らせるフルアルバムに仕上がってます。

個々の楽曲の当たり外れが多いことは事実で、メンバー各々のソロ活動の音楽性の集合体という見方があるのも頷ける。これは賛否両論の激しいアルバムと言えるでしょう。