Bellwood LP Collection

1971年、ベルウッドレコードはキングレコードの社員であった三浦光紀氏が日本のフォーク、ロック、ポップスの発展のために立ち上げた日本初のメジャー内インディーズレーベルでした。
日本のロック、ポップス黎明期においてとても大きな貢献をし、後の音楽シーンに多大な影響を与えています。

今回は多くの傑作から10作品が選ばれています。いまさらミュージシャンの説明はしなくてもよいでしょう。
70年代初頭、彼らは才能を遺憾なく発揮し思いのままに音楽を作っているように思えます。今のように機材も充分ではなく、ネットもない時代に。もしかしたら今より自由に楽しんでいるのかもしれません。そして、彼らは若い。皆20代前半という若さ。しかも、彼らの作り出す作品のクオリティが物凄く高い。それを飄々とやってのけているような感じです。

僕は彼らの音楽を聴いていると、福生、高円寺、吉祥寺、渋谷という街の名前が浮かんできます。ちょっと都会的で洗練された、だけどどこかざらっとした音楽。歩道の並木道の木々に柔らかな陽の光が注ぎ、優しい風が吹いてくる。そんな70年代の街の風景が見えてくるようです。

ふくよかなアナログLPの音像と共に70年代の風も感じてみてください。