今宵の出席者

チャーリー チャーリー:50代。段ボール箱いっぱいあったカセットは度重なる引越しの度に減ってしまった。思えば中学の進学祝いに買ってもらったラジカセ(モノラル)が人生を変えたのかもしれない(遠い目)。最近安いラジカセ(ステレオ)を購入しカセット再デビュー。

東風平 東風平:「カセットつったら『テープ』か『コンロ』か『ビジョン』か『ファミコン』だろ!」というオヤジ度数128%な回答でこの対談への参加権を獲得した40代スタッフ。当時お気に入りだった生テープのブランドは、maxellのUD II(ハイポジ)。

オーヌキ:30代。「ハガキ職人から放送作家になることが夢だった」などとうっかり口走ってしまったため、半ば強引に司会・進行役を命じられる。ちなみにカセットの主な利用法は、深夜ラジオの録音。『ナインティナインのオールナイトニッポン』は欠かさず録音してました。

どっちが偉い?アナログ・レコードとカセットテープ

――まだまだブームと言えるほどではありませんが、一部では、アナログ・レコードに続いてカセットテープの人気も復活し始めているようです。そこで今回、お2人には、カセットの魅力や特色、当時の思い出などをいろいろと語っていただきたいと思います。

東風平 東風平:確かに最近、カセットのニュー・リリースがちらほら目に付くようになったよね。輸入版だとテイラー・スウィフトとかMETALLICAとか。僕が高校生の頃くらいまではそれが当たり前だったんだけど。

チャーリー チャーリー:そうだね。でも、今思えば、そんな中でも自分的な順位付けはあったよ。1番がレコードで、2番がカセット。まず欲しいのはやっぱりレコードで、カセットの中でも友達に借りたレコードを録音したものが上で、エアチェック(※1)したものはその次だった。俺の中ではアルバムから直に録音したものの方が大事だったなあ。

※1:ラジオやテレビで放送された番組をカセットなどに録音すること

東風平 東風平:わかります。ただ、レコードにもカセットにも用途の違いやメリット/デメリットはありましたね。例えば、レコードは大きいしプレーヤーがあるところじゃないと聴けないけど、カセットは小さいから外に持ち出すのも楽。通学カバンにまとめて何本か入れておいてもそれほど重たくはならなかったし、カーステレオでも聴けた。

しかし一方、カセットはレコードと比べて音質の劣化が早かったし、暑い時期だとテープが伸びてプレーヤーに絡め取られてしまうこともしょっちゅうだった。プレーヤーによってローラーの回転速度が微妙に違ったりもするから、友達の家で聴くとなんとなくピッチやテンポがズレて聴こえたりとかね。

――価格という点では両者に違いはありましたか?レコードとカセットとでは、例えば同じアルバムでも、値段にいくらか差があったりしたのでしょうか?

チャーリー チャーリー:いや、ほとんど差はなかったんじゃないかな。

――僕ら世代も学生の頃は普通に使っていたのでカセットには安価なイメージがありますが、逆にレコードはほとんど馴染みがないので高価なものだと思い込んでいました。

東風平 東風平:いわゆるミュージックテープ(※2)については、そんなことなかったよ。ほとんど同じ値段だったと思う。だから僕もレコードで買う方が圧倒的に多かった。

※2:この記事中では“カセットの形態で販売された音楽商品”のことを指す

チャーリー チャーリー:俺はミュージックテープはほとんど買わなかったよ。値段がほとんど同じだったから、買うのはやっぱりレコードだった。もちろん友達にもらったりすることはあったけど、でも、中高生の頃に自分でお金を出して買ったことはなかったな。

東風平 東風平:チャーリーさんの言うとおり、当時、ミュージックテープは、立場的にはレコードに大きく譲る存在だった。だから僕が持ってるのもほんの数本だけ。


▲東風平さんのささやかなミュージックテープ・コレクション。正しいメタル小僧だったことを偲ばせる王道のラインナップ!

チャーリー チャーリー:車を運転する人には重宝されてたと思うけどね。タクシーやトラックの運転手さん達の中には、演歌のカセットをカーステレオに入れっぱなしにしてた人もたくさんいると思うよ。

東風平 東風平:バイパス沿いのドライブインとかに行くと、たくさん置いてありましたもんね。「○田×郎ヒット曲集」みたいなやつとか。本人じゃなくて全然知らんおっちゃんが歌ってるのとかよくあった。(笑)

チャーリー チャーリー:当時はカセットだけの企画物みたいなのも出てたしね。レコードでのリリースは無くて、カセットだけ。俺が買った数少ないミュージックテープの中にサザンオールスターズのベストがあったけど、これはカセット・オンリーのリリースで、同内容のレコードは出てなかった。シングルを集めたやつでさ、もちろんオフィシャル。

東風平 東風平:へえ~。カセット全盛期ならではの企画、って感じですね。

あの頃、音楽雑誌の付録もカセットテープだった

――今では雑誌にCDやDVDが付くことも珍しくありませんが、当時はカセットテープが付録になることもあったそうですね。

東風平 東風平:そうそう。今日いくつか持って来たけど、このへんは海外の音楽雑誌に付いていたやつ。場合によってはソノシートが付くこともあったと思うけど、こうして実際に読者に試聴してもらうというのは画期的なアイディアだったと思うよ。


▲こちらも東風平さんのコレクション。左端と中央は『TERRORIZER』誌、右端は『KERRANG!』誌の付録だったのだそう

チャーリー チャーリー:俺はそういうのは持ってないなあ。ライヴに行った帰りにカセットをもらうようなことはあったけど。

東風平 東風平:ありましたね。今でもバンドをやっているお兄ちゃんたちがライヴ会場の近くで自分たちのデモ・テープを配ったりしていますが、もう大抵はCD-R。

チャーリー チャーリー:そのうちCD-Rも無くなっちゃうかもしれないね。フライヤーにQRコードか何かが印刷されてて、その場でスマホで読み取ってクラウド上にアップされてる音源を聴く、みたいになるのかも。

東風平 東風平:う~ん、なんだか味気ないなあ。80年代のアンダーグラウンド・シーンを支えたのはテープ・トレーダーたちでしたが、今後はさしずめ“QRコード・トレーダー”になる、と・・・。それは切ない!

最も身近で安価で便利な記録メディア=生テープ

――そうしたデモ・テープなどももちろんそうですが、カセットの最もポピュラーな使い方と言えば、やはり記録メディアとしてのそれだったのではないかと思います。お気に入りのレコードやラジオ番組、あるいは大事な会議やスピーチの内容を記録しておくための最も身近なツールだったというか。

チャーリー チャーリー:そうだね。当時はとりあえず何でもカセットに録っといたよ。

東風平 東風平:同じく。電車通学だったこともあり、高校生の頃は特にウォークマンが手放せなかったから、レコードでもラジオ番組でも気になったものはとにかくカセットに録音しておいた。だからカバンの中にはいつもカセットが何本か入っていたな。

チャーリー チャーリー:俺が中高生の頃にはまだウォークマンは発売されてなかったけど、それでも小さなラジカセをカバンに入れて外に持ち出したりはしてたね。当時は密閉式のヘッドホンしかなかったからさ、何度も車に轢かれそうになったよ。(笑)

東風平 東風平:外界の音をほとんど遮断してしまいますからね。(笑) ラジカセといえば、僕も子供の頃、ダブルスピーカーのごっついラジカセを肩に担いで、大音量でゴキゲンなファンクみたいのを鳴らしながらノリノリで歩いている黒人のお兄ちゃんを見かけたことがありましたよ。あまりにもステレオタイプすぎて、今考えるとちょっと笑ってしまいますが、当時は「お~っ、カッチョえ~!」と妙に感心したものでした。(笑)

――(笑) 音楽を外に持ち出そうと思ったら、当時はほとんどカセットしか選択肢がなかったわけですね。つまりそれほど身近で使い勝手のいいメディアだった、と。

チャーリー チャーリー:そうそう。だからこそ愛着もあったんだよね。自分なりにこだわってインデックス(※3)を作ったり、雑誌の切り抜きをそれっぽくコラージュして貼り付けたり、そうやって手間をかけることでそれぞれが思い入れのある1本になってた。

※3:録音した楽曲やアーティスト名、番組名や日時などの収録内容を記載しておく紙

東風平 東風平:僕もやりましたよ。当時はおしゃれにデザインされたインデックスがレコード店や雑貨店にたくさん置いてあったし、並べてレタリングシート(※4)も売られていた。ボールペンのお尻のところでゴシゴシ擦ってきれいに文字を転写して・・・

※4:フィルムに印刷された文字や記号、模様などを擦って転写できるシート

チャーリー チャーリー:アルファベットのやつね。俺はやらなかったな。文字は自分で書いてたよ。例えば、こういう風に・・・


▲手作り感あふれるチャーリーさん自作のインデックス。音楽は“消耗品”ではなく、“体験”なのです。・・・おお、名言出ました!

東風平 東風平:おお、凝ってますね~。僕ももちろん手書きすることもあったけど、入学祝いにミニコンポを買ってもらってからしばらくは、いちいちレタリングしてたなあ。どうしても母音から無くなっていってしまうので、ゴシゴシやってる途中に足りなくなったりすると、「んも~、なんだよ・・・」とかブツブツ言いながら自転車飛ばして新しいのを買いに行って。(笑) で、中途半端に余ったシートが何枚も溜まる、と。(笑)

チャーリー チャーリー:「Q」とか「X」とかはいかにも余りそうだもんね。(笑)

デートのBGM・個性のアピールなら、お好みテープで勝負

――いわゆる“お好みテープ”もその流れで作られていたのではないですか?コンピ盤を作るような感覚で、自分で選曲して、自分だけのタイトルを付けたりなんかして。

チャーリー チャーリー:うん、いろいろやってたよ。中高生の頃は好きなバンドのベストを作ることが多かったかな。EL&PとかPINK FLOYDのベスト。あるいはジャンルで括るとか。例えばプログレのベストとかさ。

でも、もうちょっと大人になってからはどんどん雰囲気ものになっていったな。その頃には聴く音楽がだいぶ増えてたというのもあるし、自分で車を運転するようになったというのもあって、イメージで選曲していくようになった。例えば海辺をドライブする時に聴く用だと、“このあたりでちょうど第3京浜かな”とか考えながら曲を決めてたよ。ちなみに、今かけてるのは“夏の終わり”をイメージして作ったやつ。(笑)


▲チャーリーさん制作のお好みテープ。通好みな選曲はさすが、Neowingの音楽マイスター。インデックスに書かれた日付は「93.9.4」。

東風平 東風平:おお、当時の“あるある”に出てきそうな話ですね。(笑) デートの流れや道順をシミュレートしながら、ベストなタイミングでその場に合ったBGMが流れるようばっちり計算して作る、みたいな。

チャーリー チャーリー:そんなやつ・・・ここにいました!(笑) “このへんで第3京浜を下りて、横横に入って”と。(笑)

東風平 東風平:“このあたりでちょうど京浜工業地帯の夜景のきれいなところに差し掛かるから”・・・とか何とか。(笑)

チャーリー チャーリー:(笑) 実際のところはデートより友達とサーフィンに行くことの方が多かったんだけどね。毎週のように海に行ってたから、その道中に車の中で聴く用。5人乗りの車にいつも野郎ばかり5人乗っててさ。(笑) だからしっとりロマンティックに、というより気分を盛り上げてくれるような選曲が多かったと思う。

東風平 東風平:お好みテープって、その人の趣味や嗜好が思いっきりダイレクトに表われるところがおもしろいんですよね。しばらく前に別のスタッフで集まってお好みテープの座談会をやったんですが、最後の方はもう話の収集がつかなくなってしまって。(笑)

チャーリー チャーリー:選曲から普段は見えない意外な一面が見えたりするよね。俺は買ってきたレコードをラジオDJ風に録音するっていうのもやってたよ。架空のリスナーに向けて、「そうそう、こんなの買ってきたんだけどさ」みたいなお喋りを入れつつ。(笑)

エアチェック!ラジオのお供だってやっぱり生テープ

――ちょうどラジオの話題が出たので、エアチェックについてもお2人の思い出を聞かせてください。当時はラジオ番組を録っておくのもカセットだったわけですよね?

チャーリー チャーリー:もちろんそう。たくさん録ってたよ。昔は海外アーティストが来日公演をやるとなると、どこの放送局でも特番を組んでたくさん曲をかけてくれてたからね。今は後援してる放送局以外ではあまりそういうことはやってくれないけど、昔はみんなで盛り上がってたというか・・・。当時は人気のあるバンドの新作が出たりすると、特集を組んで、過去のアルバムを毎日、順番にかけてくれるような番組もあったんだよ。

確かNHK-FMで、夜の7時15分から45分間、月~金でやってる音楽番組があったんだけど、放送時間がだいたいLP 1枚分だから、毎日アルバムをまるまるかけてくれてた。『危機』が出た時も、YESのアルバムを1枚目から順番にかけてくれてたな。お小遣いに限りのあるロック小僧にとっては、こんなに良い企画はないよね。毎日カセットに録っておけば、旧作が全部揃っちゃうんだからさ。

とはいっても、やっぱり45分間の放送だから、作品によっては1曲削られてしまうなんてこともあったけどね。それだけが残念。

YES 関連アイテム

東風平 東風平:それはもうどうしても仕方のないところですね。ちなみに、ノイズが気になったりすることはありませんでした?無線の付いているトラックやタクシーが家の近くを通ると、てきめんにノイズが混じってきたような記憶があるのですが・・・。

チャーリー チャーリー:あ、それは大丈夫だった。部屋にアンテナ張ってたからね。もちろん多少ノイズが入ることもあったかもしれないけど、それより番組の方が大事だったからさ。ああいう番組がなかったら、今ほど音楽を知ることもなかったと思う。自分の知らなかった音楽に本当にたくさん出会うことができたよ。例えば、EL&Pの「展覧会の絵」を聴いて、元曲に興味を持ったら・・・

展覧会の絵、あれこれ

東風平 東風平:ああ、ムソルグスキーの。

チャーリー チャーリー:そう。“ムソルグスキーの方はどんなのだろう?”と気になって、急にクラシックの番組をチェックしたりするわけ。FM誌(※5)に載ってる番組表とかも調べてさ。そしてそうこうしてるうちに、ついに元曲を耳にする日が来て、“なるほど、こんな曲だったんだ”とか“ピアノ・ヴァージョンとオーケストラ・ヴァージョンがあるんだ”とか、そういうことを知ったりもする。

ジャズなんかもそうだね。タイトルは聞いたことがあったけど実際には聴いたことがなかった曲をラジオで初めて聴いたりとか。そういうのもカセットに録ってた。

※5:FMラジオの番組表や音楽記事などを掲載した雑誌

東風平 東風平:僕もやっぱりFM誌を買っていたので、番組表をチェックしていろいろ聴いていましたよ。まあ、半分は、雑誌に付いていたおまけのカセットレーベル(※6)が目当てでしたけど。それでも日曜日の夜にやっていた『American Top 40』は毎週カセットに録ってじっくり聴いていましたね。本編は英語なので固有名詞くらいしか聞き取れませんでしたが、あの番組のおかげで発見できた音楽も本当にたくさんありました。

※6:インデックスのこと

カセットテープはプロ/アマ・ミュージシャンの強い味方

――さきほど話題に上っていたとおり、カセットは、音楽を“聴く”人達だけでなく“演る”人達にも重宝されていたようですね。お2人は趣味でギターを弾かれるそうですが、当時はどんな使い方をしていましたか?

チャーリー チャーリー:とりあえず、当時やってたバンドのリハーサルは全部録ってたよ。といってもライン録りではなく、そのへんにラジカセを置いといて回しっぱなしにしとく感じだったけどね。だからリハを始める前のくだらない会話とかも全部録音されちゃってた。(笑) それを後で、反省会と称する飲み会の場で聴いてあれこれ話し合うという。そういう使い方がメインで、デモ・テープ作りに使ったりすることはなかったな。



▲チャーリーさんが青春時代を捧げたバンドのリハーサル音源。大人っぽく洗練された都会的なサウンド・・・これが高校生の手によるものとは!

――いわゆる宅録みたいなことはやってらっしゃらなかったのですか?

チャーリー チャーリー:やってなかったね。とあるコンテストに応募した際に、一度ちゃんとしたスタジオでレコーディングしたことはあったけど、当時はMTR(※7)みたいな機材も普及してなかったからさ。せいぜい弾き語りをテープに録っとくくらいだった。

※7:Multi Track Recorderの略。多重録音できるレコーディング機材のこと

東風平 東風平:僕がバンドをやっていた頃にはMTRもかなり普及していて、値段もお年玉で買えるくらいにはなっていたから、高校生の頃に初めて4トラックを手に入れていろいろと録音してましたね。最初はもちろん誰かのコピーばかりだったけど、自宅で多重録音できるというのがとにかく楽しくて。

――当時使っていたMTRを持ってきていただいたんですよね?

東風平 東風平:うん。今日持ってきたのは次に買った2台目なんだけど、ちょっと調べてみたら、これと同じものをいまだに使っている人もいるみたいなんだよね。パソコンとつないで、DTM(※8)に組み込んでさ。

※8:Desk Top Musicの略。コンピューターを使って行なう音楽制作のこと。DAW(Digital Audio Workstation)とも

チャーリー チャーリー:よく捨てずに取っといたね~。MTRが普及したのって、やっぱり80年代だよね。この4トラックも実はもう何十年も前の製品だったりするわけでしょ?


▲東風平さんが若かりし頃に愛用していたというMTR。大事に使われていたようで、ン十年前の製品ながら、なかなかの美品です

東風平 東風平:ええ。さすがに最近は僕もDTMでやってますけど、そっちの便利さを知ってしまうと、MTR時代の大変さにはもう戻れないですね。カセットを使っている以上、録音していくうちに音はどんどん劣化していくし、テープの幅も決まっているのでトラック数にも物理的な限界がある。

チャーリー チャーリー:ピンポン録音(※9)を繰り返せば一応トラック数を稼ぐことはできるけど、同時に音もどんどん劣化していってしまうからね。そう考えると、BEATLESやBEACH BOYSやQUEENがあの時代にあんな凝ったレコーディングをしていたというのは本当にすごいことだと思う。いろいろ制限がある中で、知恵を絞り、技術を駆使してあれだけのものを作り上げたわけだからね。

※9:複数のトラックに録音された信号をまとめて別のトラックに録音すること。これにより空きトラックを増やすことができる

――本当にそうですね。DTMしかやったことのない僕には想像もつきませんが・・・ちなみに、このMTRってまだ動くんですか?

東風平 東風平:たぶん動くと思うよ。後で何かちょっと録音してみようか。



▲電源を入れるのも20年以上ぶりとのことでしたが、ばっちり動きました!ということで、急遽レコーディングしてみることに。といっても、あくまで動作確認のため・・・ですので、温かい目で、いや温かい耳でお聴きいただけると幸いです

カセットはおしゃれでカッコいいカウンター・メディア!

――さて、それではそろそろ話をまとめたいと思います。ズバリ、なぜ今カセットテープなのでしょうか?

チャーリー チャーリー:まず第一は、やっぱり手軽さだろうね。多少ぞんざいに扱っても壊れないし、あと音が柔らかいとか、物理的にテープが回転してるとかいうおもしろさもあるかもしれない。特に若い子達にとってはそうだと思うよ。デジタルなものに対するカウンターというか、オルタナティヴなものというか。主流になることはないと思うけど、カセットにはまだ“主流に対するカウンター”としての役割はあるんじゃないかな。

東風平 東風平:オーヌキくん的には、カセットってのは実際のところどうなの?

――平たく言うと、メディアとしてカッコいいというのはあると思います。

東風平 東風平:カッコいい、か・・・。

チャーリー チャーリー:特に音楽マニアというわけではない普通の若い子達は、ほとんどスマホでデジタル音源を聴くわけじゃない?そんな中で、「俺はあえてカセットだぜ!」というカッコよさはたぶんあるよね。

――ええ、まさにそうです。みんなとは違う聴き方、あえてアナログに行くというのはカッコいいと思います。個人的にはアナログ・レコードの方がよりカッコいい気もしますが、お手軽感ならやっぱりカセットの方が上ですね。おしゃれですし。

チャーリー チャーリー:そうそう、おしゃれだよね。前に電車に乗ってた時、若い女の子がカバンからおもむろにウォークマンを取り出して、さっとカセットを入れ替えてスマートに音楽を聴いてるのを見かけたことがあるけど、ああいうのは“おっ!”と思うね。カッコいいし、やっぱりおしゃれだよ。

ミュージックテープも取り扱い多数あります♪

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