今日が人生最後の日だとしたら…

こんにちは、Neowing販売推進グループのコニーデです。音楽の成績はいつも「3」以下でした。カラオケの採点はだいたい「70点」以下です。でも、音楽は好きです。

そんな僕が人生最後の日に聴きたい「最後の“盤”餐」は

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番


いつも「3」以下だったくせに、まさかのクラシック。

20世紀初頭に活躍したロシア出身のピアニスト・作曲家ラフマニノフの代表作です。言いにくいですね、ラフマニノフ。発音するたびに口から空気が漏れまくりです、ラフマニノフ。身長が198cmもある大男で、手も大きく常人には届かない音階まで一度に押さえることができたとか。なにそのモンスター感、ラフマニノフ。

ただ、この作品はロシア正教の鐘の音を模した冒頭のピアノ独奏による和音連打のクレシェンドと、オーケストラの重厚で複雑な曲展開が特徴的で、ベートーベンやモーツァルト、ショパンら名だたる作曲家の創り出してきたピアノ協奏曲のなかでも屈指の人気を誇ります。

 
ラフマニノフ
ラフマニノフのご尊顔。言われてみればたしかに手が大きい?!

ふと、手にした一枚

なんてわかった振りをしていますが、本当はこの作品の良し悪しはさっぱりわかりません。そもそもクラシックについては全くの無知、協奏曲とはどういう楽曲のことをいうのか見当もつきません。クレシェンド?なんですかそれ、美味しい外国のお菓子か何か?

ではなぜ、いろんな意味で音痴な僕がこの作品を人生最後の一枚として選んだのでしょうか。

あれはちょうど10年ほど前。日々の生活でうまくいかないことばかりが重なり、この世はなんて不公平なんだと厭世観にとらわれ、気持ち的にも相当ヤサぐれていた時期がありました。

そんなある日、なぜ自分がそのCDを手にしていたのか今では全く思い出せませんが、何とはなしにラフマニノフのCDを聴いてみたんです。

経験したことのない感覚

「あー、クラシック的なやつね、はいはい。ラフマニノフ?言いにくい名前だなあ、口から空気が漏れまくりじゃないの。だいたいこういうのって眠くなるし重クルシ、、、」

あれ?!あれ?!なんだこれ、なんか心がスーっとしてきたぞ…

そうです、さっきまでの鬱屈していた怒りや不平不満などヤサぐれていた負の感情が一気にスーっと浄化され、とても心穏やかな気持ちになりました。

こ、これが、カタルシスというやつか!
 

カタルシス
「心の中に溜まっていた澱(おり)のような感情が解放され、気持ちが浄化されること」(三省堂辞書サイトより)  

それからの僕

あれから10年ほど経ちましたが、所詮は音楽が「3」以下のセンスなし人間なので、特にラフマニノフに没頭することもなく、その偉大さを理解できないまま現在に至っております。

たぶんですが、あのときのCDがベートーベンやモーツァルトだったら、こんな体験はしなかったと思います。ラフマニノフだったから良かったんですきっと。だって、ラフマニノフですよ。

今日が最後の日だとしたら、もう一度なにが聴きたいかと問われれば、やっぱりラフマニノフを聴いて心が洗われたい。あのときみたいにすべてが浄化され心穏やかになれると信じて。

以上、僕「最後の“盤”餐」でした。

 

ラフマニノフの大きな手。僕を救ってくれた恩人の手。ジャケ写なのに、手だけって!
 

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