Luby Sparks

2016年、東京の現役大学生で結成された男女混成5人組。 80~90年代のシューゲイズにインスパイアされたサウンドにポップでロマンチックなメロディ。 夏休みを利用してロンドンで1stアルバムをレコーディング。現地でフェス出演も経験。 アルバムリリース後に就活のため初代ヴォーカリストEmilyが脱退、2代目にErikaが加入。 新体制にてEP『(I'm) Lost in Sadness]』を2018年11月にリリース。スィートなポップな面が後退、ダーク&ゴシックが強調されてきた。現在、精力的に国内外にてライブ活動続行中。バンド名は映画「Ruby Sparks」と一文字違い。

For Tracy Hyde

始まりは2012年夏bot(G.Vo)とU-1(G)の宅録ユニット。2014年、ツィッターでメンバーを募集しMav(B)、マーシーさん(D)、ラヴリーサマーちゃん(Vo)が揃い5人編成のバンドが結成される。ソロ活動に専念するためにラヴリーサマーちゃんが抜け、2代目ヴォーカリストにeurekaが加入し現在のラインアップに。ファンからは「フォトハイ」の略称で親しまれている。同時代のバンドや過去の音楽からの影響を感じさせるがアニソン、J-POP、渋谷系も意識した音作り。どの曲にも「青春」の二文字が通奏低音のように青く響く。Tracy Hydeとは映画「小さな恋のメロディ」の可愛いヒロインを演じる女優さんの名前。

Wallflower

大阪で結成された男女5人組。80~90年代の海外のインディーポップに影響される。台湾、ニューヨーク、上海でフェスに出演、海外のファンも多い。2012年に最初のEPをリリース、数枚のEP、シングルを発表後、2018年6月1stフルアルバム『Ever After』をリリース。彼らの集大成であるばかりではなく、甘酸っぱくも輝きに満ちた作品は現代インディーポップ、ドリームポップの名作の一つと言っていいだろう。

羊文学

現役大学生の女子2人男子1人のスリーピースバンド。塩塚モエカが高校1年の時に結成した5人編成のバンドから羊文学はスタート。その後メンバーの脱退・交代の末、現在のメンバー、モエカ(G,Vo)、ゆりか(B)、フクダヒロア(D)が揃ったのは2017年。シューゲイザー、オルタナに影響されたバンドサウンド、透明でエモーショナルなモエカの歌声が特徴。「この街」で暮らし、彷徨い、戸惑い、時には喜び、そして人生の夏が過ぎていく。そんな想いの若者たち、あるいはかつてはそうだった大人たちに向けて鳴らされる音楽。

plant cell

2015年リーダーsatoのソロユニットとしてスタート。2016年ごろバンド形態に。現在は6人編成で活動中。ネットでの音源発表やEPをリリース、2018年にそれらをまとめた1stフルアルバムをリリースした。シューゲイザー、ポストロックから影響されている。彼らは自分達の音楽をflowergazerと呼んでいる。楽曲は花、植物、自然風景をテーマにして作られている。「植物の細胞」というバンド名はそうしたテーマから付けられた。ダイナミックで美しい轟音とErikoの天使の歌声は雄大な風景の中に立っているような気分にさせる。そのサウンドはオーケストラと言っていいかもしれない。

 
▲Spirit who dwells on or in a mountain and forest

SPOOL

埼玉の高校の軽音楽部で知り合ったこばやしあゆみ(Vo,G)、aran(D)、安倍美奈子(B)の女子3人でバンド結成。自主リリース、ライブ活動を続け、2017年には台湾でライブ公演。2018年、ショウジスミカ(G)が加入し4人体制となる。現在、東京を中心に精力的に活動中。2019年2月待望の1stフルアルバムをリリース。ソニック・ユース、マイブラ、スピッツ、バンプ、音楽への愛情や憧れが彼女達を通過し、しなやかで美しいディストーションとメロディへと変換されている。

シューゲイザー

シューゲイザーとは90年代の初め頃イギリスで生まれた音楽ジャンル。エフェクトをかけた歪んだ轟音ギターの洪水に重ねた儚げで囁くようなボーカル、メランコリックで甘いメロディ、耽美で浮遊感を感じる音楽世界は幻想的で美しい。轟音なのに安らぎさえ感じてしまう。

代表的なバンドにコクトー・ツィンズ、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、スロウダイヴ、ラッシュ、ライドなどがある。

70年代後半のパンク / ニュー・ウェイヴ、80年代ポスト・パンク~マンチェスターという流れでシューゲイザーは生れた。それらの影響を受けているのはもちろんだが、遥か時代を遡った60年代末のヴェルヴェット・アンダーグラウンドやピンクフロイドのようなサイケデリック・ロック、さらにはロネッツ、フワンソワーズ・アルディなどの60’sポップスやフレンチ・ポップスからの影響も感じることができる。

直後に起きたブリットポップ、グランジなどの興隆でシューゲイザーのピークは思いの他短かった。しかし、その遺伝子は多くのバンドに引継がれ、シガー・ロス、モグワイ、日本からはスーパーカーなどのバンドが登場している。

新世代のバンド

2000年代になるとそれらのバンドに影響を受けたバンド達が日本を含む世界で同時多発的に現れた。ネット時代のバンドらしく世界中の各地域がリンクし交流も活発でシーンが盛り上がっている。また、ライド、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、スロウダイヴらのオリジネーター達が復活し新作リリースという「事件」もありさらに拍車をかけた。

「ドリーム・ポップ」という名称もこの頃から使われはじめている。定義は難しいが音楽性はシューゲイザーと重なる部分が多い。シューゲイザーはドリーム・ポップの一部であるというのが定説である。他の音楽ジャンル同様、その境界は曖昧である。

ロック、パンク、グランジ、チルウェイヴ、R&B、ハウス、サイケなど多種多様な音楽を通過している新世代のバンドは表現が自由だ。またバンド編成に囚われず一人~数人で活動するユニットも存在する。彼らの音楽はシンセポップ、ギターポップ、アンビエント、エレクトロニカ、ポストロックなどとも相性がよくそれぞれがそれぞれの音楽性を持っている事が多い。

ここで紹介したバンドはほんの一部でしかない。多くの良質なバンドが活動している。中には国内よりも海外の方が知名度が高いバンドもある。あなたのお気に入りのバンドを探してみてはいかがだろうか。

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