マリオネット さんのレビュー
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青い花 1 / F×COMICS志村貴子色々な恋愛のあり方を描いた傑作
同性愛を主軸にはしつつ、それ以外にも色んな性のあり方、そして恋愛のあり方というのを描いた傑作。ドロドロとして重くなりがちなストーリーを優しい絵柄で上手く包み込んで表現しているのは見事。少女漫画ではないが作者は女性なので少女漫画的技法を上手く取り入れていると感じた。子供よりも大人向けの内容。特に恋愛をある程度経験してきた人ほど楽しく読めると思う。
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三つ目がとおる 1 (手塚治虫文庫全集)手塚治虫手塚治虫だからこそ描けた作品
僕っ子の元祖である和登さんを生み出しただけでもこの作品には価値がある。設定の斬新さはさすがは大巨匠。その設定を生かした冒険活劇は見事。また作品ジャンルが確立してなかった時代でこの作品は少年漫画の王道ストーリーで非常に良い。適度な不気味さと派手なアクションとのバランスが絶妙。こういうのはやっぱり普通の漫画家は描けないと読むたびに思う。
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劇場版 カードキャプターさくら [Blu-ray]アニメ劇場版はこちらの方が好き
劇場版は2作ありますが個人的には最初のこちらの作品の方が好きですね。全体と通して綺麗にまとまっている。何気に作中で唯一日本以外の場所に行った作品でもあります。李君の家族が出てくるのもこの作品だけ。劇場版だけあって作画の良さは一級品。音楽も凄く良いです。物語も原作者自らが深く関わっているのがこの作品を名作にしている大きな要因だと思います。
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カードキャプターさくら クリアカード編 1 【通常版】 (KCデラックス なかよし)CLAMP/著まさかの続編
長い年月を経て復活した続編。これだけ期間が空いたのに絵柄がほとんど変わってないのは凄いですね。時系列は旧作の後になるので、また新しい物語。といっても最初の巻なので説明的な感じと序章的な内容だけで終りましたが、とりあえずは復活しただけでも嬉しいですね。キャラクターも成長してまた素晴らしい作品になりそうな予感です。
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ワルツ・フォー・デビイ [輸入盤]ビル・エヴァンス枯葉よりもこっちが好き
ビルエヴァンスといえば枯葉とかの方が有名ですが個人的には最高傑作はワルツ・フォー・デビイの方だと思っています。エヴァンスが自身の姪のために作った曲ですが、幼い少女が踊る姿が曲を聴くだけで頭に浮かんでくるようです。いつものトリオの演奏なので相変わらず絶妙の間の取り方が上手い。エヴァンスの神経質なピアノを滑らかにするベースと一定のリズムを崩さないドラム。全てのバランスが見事の一言。ジャズのデビューCDとしても凄くオススメ出来ます。
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アクエリオン完全合体 Blu-ray BOX [Blu-ray]アニメ創聖、合体、GO!アクエリオン!
最初見た時は設定とか色々小難しそうなアニメだなあ…と思ったのですが全くそんなことはなくてむしろ非常に王道のロボットアニメに仕上がっています。もっとも根幹のストーリーはよく分からないまま強引に終わった感はありますが。当時としては、恐らく初めてであろうロボットが完全3Dで変形や合体や戦闘をするのは驚きましたし3Dだからこそ実現出来た必殺技とかもあったのは斬新でしたね。キャラクターも魅力的でした。作画の安定感は微妙でしたが音楽もよくて、特にOP曲は一時ネット上で大ブームになったほど。今見ても色あせない良作です。
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坂道のアポロン 第1巻 [Blu-ray]アニメ30代以下お断りな大人のためのアニメ
まず設定年代が非常に古いので少なくとも30代以上でないとこの作品の良さは分からないだろうう。ジャズを軸にした青春群像劇である。まるで昔流行った青春映画をアニメ化したような見事な作りには感心させられた。なにより驚いたのは、あの手塚治虫プロダクションが制作という点だ。基本的に手塚治虫作品の時は全面に出てくるが、それ以外は下請けとかで他作品で全面に出てきたのはこれが恐らく初めて。そしてそのハイクオリティな作画、なによりジャズの演奏のアニメーションは素晴らしいの一言。さすがは日本最古に近いアニメーション制作会社である。良い仕事をしている。いずれにせよこれは大人のアニメである。
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RWBY Volume 1 Original Soundtrackアニメサントラ音楽だけは日本アニメを遥かに凌駕する
日本のアニメは世界レベルで見ても非常に高い水準。当然アメリカのこのアニメと比べても…とはいえ、このアニメに一点だけ大きく負けているところがある。それは音楽。このサントラを聴いてもらえればすぐ分かる。向こうのアニメ音楽はシーンにぴったりな曲を流すし曲のレベルもまるで劇場版かと思うくらい高水準。向こうの音楽が凄いというよりは残念ながら日本で高レベルの音楽を作れる人が減ってきているのだと改めて感じた。いずれにせよこのサントラは素晴らしい。
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プレイボール/坂道のメロディ [通常盤]YUKIアニメのOP曲目当てだったが
アニメの坂道のアポロンという作品のOP曲がとても気に入ったので欲しいなと思ったのですが、なかなか見つからない…それもそのはずでこのシングルの2曲目がその曲だからです。つまりタイトル曲では無いんですね。ただタイトル曲も凄く良かったのは意外な収穫でした。ただやっぱり菅野よう子と初めてタッグを組んだ坂道のメロディは素晴らしいですね。疾走感のある中の透明感のある歌声。本当に素晴らしい歌手だと思います。衰えないのが凄い人ですよね。
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坂道のアポロン BONUS TRACK 【通常版】 (フラワーCアルファ)小玉ユキ/著完成のための最後のピース
ボーナストラックということで本編の穴を埋めるようなエピソードが詰まっています。が、これをおまけ的な感じにしてしまうのがもったいない。むしろ本編全巻とこの巻が揃って初めてこの作品は完成すると感じました。それくらい素晴らしいエピソードの数々。本編を最後まで買った人は必ずこれも買いましょう。それくらい薦めたくなる必読の書です。
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富士山さんは思春期 1 (アクションコミックス)オジロマコト/著青春の何気ない1ページ
身長差カップルという設定以外はごくごくありふれた青春漫画。ただどこにでもあるような青春の切り取り方と見せ方が非常に上手い作品。ラブコメというよりはかなり日常系に近い作品になる。一コマ一コマの描写が丁寧でこだわりを感じる構成。何か凄い事とかは全くおきないのだが、安心して読めてそれでいて余韻がしっかり残る良作
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TRIBUTE TO OTOMO大友克洋/原作 EditionsGlenat/編 講談社/編 〔原正人/訳〕もう少し有名な人を集めて欲しかった
あらゆる作家が大友克洋をリスペクトしたイラストを集めた画集。試み自体はユニークなのだが、そのあらゆる作家というのがマイナーな人達ばかりで知名度が非常に低い。もちろん絵自体は良いのが多くて楽しめるのだが、もう少し有名な作家さんを集めれなかったのかとも思う。基本的にはファンアイテムといったところ
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ビジュアルエクスペリメンツ レイン from serial experiments lain the TV series復刊ドットコムまさかの復刊は嬉しい限り
長らく絶版になっていたのが念願の復刊です。私は発売当時買っているので持っていますが、それでも大好きな作品なので嬉しい限りです。内容としてはよくあるTVアニメの内容を振り返るオーソドックスなムック本です。しかしそもそも当時から作品自体がマイナーでありこの本もほとんど出回らなかったのです。その後、この作品がカルト的な人気を出した時には既に遅し。もうこの本はどこにも売ってなかったのです。なので当時手に入れれなかった方は幸運と言っていいと思います。あくまで内容自体は普通なので過度な期待はしないように。
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庭先案内 1 / BEAM COMIX須藤真澄須藤先生らしい不思議な世界の短編集
短編集です。久々に須藤先生らしい作品が帰ってきたなあという印象。現実とはどこかずれた少し不思議な世界の少し不思議なお話の数々。もともとこういうのを最も得意とする方でその切れ味は落ちてないです。独特の人物の輪郭も昔と変わらず安心感と安定感があります。描けるキャラクターの年齢の幅が凄く広いのも須藤先生の魅力ですね。
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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン (角川スニーカー文庫 3-1)富野由悠季/著本来はこれが映像化される予定だった
本来はこっちの内容が映画化される予定だったのだが大人の事情というやつで没になり、変更になった。といっても大筋の話の内容は映画とほぼ同じ。なので映画を見た人は映画との違いを楽しむことが出来るし、見たこと無い人でもガンダム好きなら純粋にこの本だけで楽しめる。富野は普通に小説も上手く書くから本当に多彩な人だと思う。作詞とかもするし。本当にアニメ監督か?と時々思う。映像に比べて文章は感情描写とかが補足してあるのでその点も良いと感じた。
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喧嘩稼業 1 (ヤングマガジンKC)木多康昭/著格闘漫画へ餓えている方へ
最近面白い格闘漫画が無いなあとネットで色々調べて見つけた作品。読んでみたら凄く面白い。まだ完結はしてないけど格闘漫画に飢えている人にオススメ。よく格闘漫画でありがちなのは主人公が強すぎて作者が扱いを持て余すこと。ところがこの作品は主人公は登場キャラの中で最弱。代わりにルールの穴や心理戦とかを上手く活用して勝利を狙い戦っていく。あの手この手で勝つために手段を選ばないから次に何をやるのか全く予想が出来ずそこが面白い。もちろん格闘描写も非常に丁寧で説得力がある。今一番面白い格闘漫画だと思っている。
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この人を見よ (文庫ニ 1- 7)ニーチェ/〔著〕 西尾幹二/訳ニーチェの最後の作品にして実は入門書
哲学者ニーチェの最後の作品になります。最後の作品といってもこれまでの作品とは違いかなり自伝的な内容になっています。自分の人生を振り返りつつ過去に書いた作品の紹介的な内容になっているので、最後の作品でありながら始めてニーチェに触れる人にオススメの本です。この本でニーチェって良さそうだなと感じたら他の作品を読んでみる事をオススメします。私は相変わらずニーチェと考えが一致するなあと改めて感じました。過去作でも感じていたのですがこれは特に一致率が高かったですね。特に健康に関する部分は本当にその通りだと思いました。
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キルミーベイベー 1 (まんがタイムKRコミックス)カヅホ 著ギャグ漫画で最も登場人物の少ない作品
殺し屋とお馬鹿の女子高生2人だけの登場人物。たまに忍者も出ますが。基本この2人だけでおりなす四コマ漫画。四コマ漫画は大抵ネタが無くなると新キャラとか出して寿命を延ばすのが定番なだけに、この作品のようにほぼ2人だけで未だに続く作品は前代未聞。それでいてギャグ漫画として勢いがあり面白いし安定感がある。漫才に例えるなら内容より勢いで笑いをとりにくるタイプだが、個人的には凄く好き。登場人物が先に書いたように増えないので1巻でハマった人は残りの巻も全部楽しめます。
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乙4類危険物試験精選問題集 (LICENSE)鈴木幸男本当にこれ1冊で合格
本当にコレ1冊で合格出来ました。念のためと思って別のところのをもう1冊買ったのですが結局そちらは一度も使わず。なおかつこの本に載ってた問題が実際に数問出たのには本当に驚きました。この本の問題が90%以上解けるようになったらまず落ちることは無いです。問題集ですが解説もとても丁寧でしっかりしているので、とりあえず問題に挑んで不明点は解説で全部解決出来るので安心感がありました。試験の3週間くらい前からコレ始めれば十分間に合います。
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島田フミカネTHE WORLD WITCHES島田フミカネ/著まだまだ広がるストパンワールド
ストライクウィッチーズの世界から501部隊を除いた他のウィッチ達のイラストを集めた画集。スナップ写真のような形式になっているのが非常にユニーク。そのため現在の年齢とは違う年齢の時に撮影されたというような形式のイラストもあり、そのキャラの今では見れない時代のイラストが見れたりするのが良い。ワールドウィッチはまだまだ数が増えているので、またストックがたまったら続編をぜひ出して欲しい。