芥川賞受賞作
「影裏」沼田真佑
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。交差する追憶と現実。東日本大震災6年目だからこそ生まれた、繊細な喪失の物語。
直木賞受賞作
「月の満ち欠け」佐藤正午
さまよえる魂の物語は戦慄と落涙、衝撃のラストへ。あたしは、月のように死んで、生まれ変わる――目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ!
第157回芥川賞・直木賞(平成29年度上半期)が決定! 芥川龍之介賞には、デビュー作がいきなり芥川賞を獲ってしまったという、現役塾講師である沼田真佑氏の『影裏 (えいり)』。直木三十五賞には、ベストセラーとなった『Y』 (1998年)、『ジャンプ』(2000年) や山田風太郎賞を受賞した『鳩の撃退法』 (2015年) などの作品で著名なベテラン作家・佐藤正午氏による『月の満ち欠け』が選ばれました。おめでとうございます!