【Neowingスタッフが買ってよかったもの まとめ】

東風平が買ってよかったなあと思ったもの

こんにちは。風邪でもないのにトイレの個室に入ると鼻水が止まらなくなる、厄年真っ只中のノット・ソー・ナイスミドル・東風平です。思いついたものからつらつらと挙げていったら本ばかりになってしまいました。めでてーということで、ご勘弁いただけると幸甚です。

 

歴史×現実=ニュースの真相


当代屈指の“知の巨人”佐藤優、ニュース解説でお馴染み池上彰の両氏が膝詰めで戦争を語りつくした前著『新・戦争論』も読み応え十分、いろいろと深く考えさせられる刺激的な1冊でした。あの対談を通じておふたりが実感されたのが、“歴史を頭に入れておくこと”の大切さ。日々世界で起こっている事件がなぜ起こったのか、歴史を知れば、その真相も見えてくる。毎日、通勤電車の中で膝を打つことしきりでした。
 

小さい誌面に圧巻のデータ量


これまでは週刊誌サイズの方を買ってましたが、今年初めて文庫本サイズを購入。最初は「やっぱりちょっと小さいかな…」なんて思ってましたが、晩ごはん食べながらのナイター観戦時にはこのサイズが便利。誌面は小さくともデータの充実ぶりは文句なし。オールカラーなのも見やすくていいです。唯一の問題は…来年、愛する球団の主力選手達の顔触れがだいぶ変わってしまいそうなこと!若手の活躍に大期待!
 

その1票、本当に生きてますか?


“多数決”こそ最もフェアで民主的な選択方式に違いない――。学級委員を選挙していた小学校の頃から、僕達はそう信じてきた。が、それはもしかしたら、ただの思い込みかもしれない。社会的選択理論を援用し、多数決という不完全な仕組みに潜む問題点をひとつひとつ検証、より良い選択方式を探っていく著者の取り組みには目から鱗が落ちっぱなし。社会的選択理論の基礎の基礎をわかりやすく教えてくれる良書です。
 

ガンダムをデザインした職人の魂


ザク、グフ、ドム…『機動戦士ガンダム』で描かれたリアルな空想科学世界に斬新な魅力と緻密な説得力をもたらした数々のモビルスーツ達。その生みの親として知られる大河原邦男氏の半生を辿る自伝的仕事録。ふとしたきっかけで“日本初のメカニックデザイナー”となった氏が、『タイムボカンシリーズ』『科学忍者隊ガッチャマン』『装甲騎兵ボトムズ』などに携わりながら育んでいった妥協なき職人魂に脱帽。
 

逆さ胡坐でも単車は走る!


1980年代に『少年KING』にて連載されていた人気漫画の再編集版。今年アンコールプレスされたのを機にコンプリートしました。初めて読んだ中学生の頃は“ギャグ入り暴走族漫画”だと思っていましたが、改めて通読して“ピュアな青春漫画”だったことを痛感。悪筆すぎて自分の名前を“ミエロシ羊助(みえろしひつじすけ)”と読まれてしまった主人公・江口洋助もいいけど、個人的には原沢&桜井の近遠中コンビ推し。
 

『犬神家の一族』はかく撮られた


去年読んだ『なぜ時代劇は滅びるのか』が面白かったのと、社内の“金田一映画愛好会(会員2名・見習い1名)”で自慢したかったので出てすぐ購入。市川崑論というべき前半、『犬神家の一族』論というべき後半を通読することで、あの稀代の名作映画がいかにして完成されたのかを改めて理解できる。ファンとしては、巻末に収められた“最強の金田一俳優”石坂浩二氏の最新インタビューに大興奮。さっすが兵ちゃん!
 

ビックリ仰天!昆虫のヒミツ


去年のベストセラーですが、遅ればせながら今年やっと購入。某学習帳の表紙から昆虫の写真が消える→限定販売ながら昆虫版が復活、という経緯を不思議な感覚で見ていた僕はもちろん、カブトムシが表紙の学習帳で宿題をやっていた世代。ダンゴムシをつついて丸めたり、ミノムシにカラフルな蓑を作らせたり、ジグモの巣を破れないように掘り出したり…。無邪気な興味に学術的な知識と裏付けを与えてくれる大発見の1冊。
 

ユートピア?ディストピア!


15世紀~16世紀のイギリスを代表する人文主義者、トマス・モアが500年前(!)に著した古典的名作。シロウトの僕からすれば、世界観の荒唐無稽さという点ではラブレー『ガルガンチュアとパンタグリュエル』やスウィフト『ガリヴァー旅行記』に譲りますが、ここで語られる無何有郷(どこにもない場所)=ユートピアが、幸福に見える完璧な社会システムのすぐ下に管理社会の恐怖を内包しているという逆説は驚愕至極。
 

リバタリアニズムとは何ぞや?


従来のリベラリズムとはまた大きく異なる立場を取る強力な自由主義=リバタリアニズム。個人的自由も経済的自由も最大限に重視するこの考え方は、はたして現実の社会でどこまで実現させられるものなのか?本書で解説されるリバタリアニズムの基本的な見解には、大いに納得できるところも、とても受け入れられないところも、どちらもあり。サンデル先生風に言うと『これからの「自由」の話をしよう』って感じ?
 

仁義なき東映イズム仕事論


『仁義なき戦い』『極道の妻たち』などを手掛けた元東映の敏腕映画プロデューサー、日下部五朗氏の仕事論とは――?2014年11月に相次いでこの世を去った2人の銀幕スターとのかけがえのない思い出、忘れられないエピソード、知られざる撮影秘話。健さん、文ちゃん、深作…在りし日の呼び方に親密さを浮かび上がらせながら生き生きと語られていく貴重な逸話の数々。不良性感度ビンビンの東映イズム愛好家は必読!