【2016年 Neowingスタッフが買ってよかったもの まとめ】

書いた人:東風平

こんにちは。加齢臭も四十肩もちょいモレもなんのその、他人の迷惑を顧みず、今年もただひたすら俺は俺のやり方で中年街道を爆走してやったぜ・・・と、心の中で粋がっているだけのノット・ソー・ナイスミドル、東風平です。思いついたものからつらつらと挙げていったら、今年もやっぱり本ばかりになってしまいました。こんなにうれしいことはない、ということでご勘弁いただけると幸甚です。

東風平さん参加の対談記事

60歳(還暦)を超えてもいまだ現役バリバリのロック・ミュージシャンたち!
HR/HM好きが集まってオリジナルカセットテープを作る
思い出のレコード 千夜一夜~アナログ盤を語ろう~

現代が求める本当に強いリーダー


“知の巨人”佐藤優דニュース解説の達人”池上彰、慧眼の両氏による対談本第3弾。今回のテーマは『リーダー論』。トランプ旋風が吹き荒れたアメリカ大統領選をはじめ、ポピュリズムやブレグジットなど近年の世界的大問題を次々と取り上げて容赦なくメスを入れていくおふたりの透徹した言葉には感嘆しきり。あとがきに記された「ナルシシズムの肥大した根拠のない全能感を持つような指導者は必要ない」は至言だと思います。

本当は怖い『バック・トゥ・ザ・フューチャー』


個人的に“最強の映画評論家”と信じて疑わない町山智浩氏がウェブ上で発表していた連載「なぜ『フォレスト・ガンプ』は怖いのか」の書籍化。旧来の価値観に縛られた陸海軍に航空機による爆撃の有効性を訴えたディズニー映画、人種差別を肯定的に描きながらも技法的な革新性で傑作に数えられた問題作など、これまでおおっぴらに語られてこなかった名画の闇を暴き、アメリカ社会の病巣を鮮やかに抉り出す目から鱗の解説本。

キューピッドとエンジェルの違いって?


純粋なもの、高貴なもの、かわいらしいもの、といったイノセントなイメージの象徴としてお菓子のパッケージなどにも好んで描かれる天使。日本人にとっても身近で馴染み深い天使とは、実のところどういう存在なのか? 本書では、聖者や悪魔、異教の神々との関係もひもときながら、古来より絵画や彫刻、音楽をはじめとする芸術の分野で盛んにモチーフにされてきた天使の実像に迫る。決して教条的ではないので気軽に読めます。

大人のための『機動戦士ガンダム』


諸事情(というか主に懐事情)により単行本を途中で諦めてしまっていたので、リベンジとばかりにコンビニ版でやっとコンプリート。基本的にテレビ版のストーリーが下敷きになっているとはいえ、安彦良和氏ならではの細かく丁寧な筆致により、我々のよく知る人物や物語のバックグラウンドがまた新たな新鮮さをもって活き活きと補完されていく。ここで初めて理解できた機微や綾も少なからず。大人にこそ読んでもらいたい!

あの悲劇的襲撃事件の深層を探る


2015年1月7日、フランスはパリにて発生し数多くの死傷者を出す事態となったあの悲惨な『シャルリ・エブド襲撃事件』はいかにして起こってしまったのか? そしてまもなく国内各地で行なわれた『私はシャルリ』デモとは果たしてどんな意味を持っていたのか? 歴史人口学者・家族人類学者であるエマニュエル・トッド氏の分析は、社会・歴史・宗教など多方面から問題を掘り起こし鋭く警鐘を鳴らす。対峙を迫られる緊迫した1冊。

選手への一言コメントにニヤリ


ええ、もちろん2016年も、晩ごはん食べながら(お行儀悪くてスミマセン!)のナイター観戦時に大いに活用させていただきました。このシーズン、残念ながら自分の愛する球団はかなりダメダメな感じでしたが、ドラフトでは素晴らしいクジ運を発揮していたので、来年版のデータブックが今からとても楽しみ。ここぞという時に迷采配が目立ってしまった監督にもフンドシを締め直していただき、2017年は、目指せリーグ優勝!

『三国志』のあの戦いを改めて要覧


いまだ根強い人気を誇るキラー・コンテンツ『三国志』。さまざまに個性的でそれぞれに魅力的な英雄・豪傑の数々が激しく火花を散らし合う作中の激戦の中から代表的な12を選び、史実を交えながら新たな視点で読み解いていくアカデミック&ロマンティックな研究書。時代や作品によって人物への評価もいろいろと変わったりしますが、個人的な推しメンは変わらず夏侯惇。とはいえ本書でも曹操の傑物っぷりがやはり際立ちます。

黒と白の鮮烈なモノクローム世界


19世紀イギリスのイラストレーター、オーブリー・ヴィンセント・ビアズリーのお手軽な作品集。思うところあって2016年に購入しました。美麗にして残酷、繊細にして大胆、静謐にして狂乱、とアンヴィヴァレントな感慨を同時に抱かせずにはおかない彼の鮮烈な画風はまさに怪奇的で幻想的。黒と白とでこれほどヴィヴィッドなコントラストを描けるとは・・・! 彼が描くモノクロームな世界は身震いするほど多彩で美しいです。


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