ミスターといえば…

華麗なプレーと天性のスター性で、戦後の日本をグラウンドから明るく照らし続けた日本プロ野球のスーパースター、「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄氏(巨人軍終身名誉監督)が、89年の輝かしい生涯に幕を閉じました。

「ミスターといえば長嶋茂雄」という方も多いかと思いますが、他にも「ミスター」の愛称で親しまれていたり「ミスター」から連想される著名人が数多く存在することも確かです。

ありがとう、長嶋茂雄。ありがとう、ミスター。いろんな「ミスター」紹介させてください。


寅さん
いわゆるひとつの、長嶋茂雄

長嶋茂雄・ミスタープロ野球

王貞治とのON砲で巨人V9の立役者となり、1974年後楽園球場で「我が巨人軍は永久に不滅です」の言葉とともに引退。監督では1994年の「10・8決戦」や「メークドラマ」など数々の話題をふりまき、巨人軍の優勝への道程が国民的行事として騒がれる一時代を築きました。

ヘルメットが吹き飛ぶほどの豪快な空振り三振や、守備位置を逸脱してまで捕球するアグレッシブさ、初の天覧試合でサヨナラホームランを打つスター性など、その魅せるプレーはいつでも昭和の少年たちの憧れであり続けました。

鈴井貴之・ミスターどうでしょう

大泉洋を発掘した伝説の北海道ローカル番組「水曜どうでしょう」を手掛け、自らも出演する「ミスターどうでしょう」こと鈴井貴之。

「ミスター」の命名は、大泉洋。番組内で常に発生する不運や不幸な出来事は、すべて鈴井自身に起因することから、その象徴として「ミスターどうでしょう」と名付けられ、どうでしょうファン(藩士)からも「ミスター」の愛称で呼ばれ続けることになりました。

北海道では古くから俳優、ラジオDJ、映画監督として活躍しており、大泉洋や安田顕などTEAM NACSのメンバーが所属する事務所の社長(現職は取締役会長)でもあり、現在は赤平市の森の中に自ら建てた家で愛犬たちとともに暮らしています。

Mr.Children(ミスター・チルドレン)

1992年にメジャーデビュー。『CROSS ROAD』『innocent world』『Tomorrow never knows』『名もなき詩』などミリオンを続々と達成し日本を代表するモンスター・バンドへと駆け上がりました。

バンド名の由来は、メンバーが個人的に「Children」という言葉が好きだったり関心があったりするものが多く、そこに「Children」と対極の「Mr.」を付けることで、自分たちの音楽を大人から子供まで幅広い層に聴いてもらいたいという思いを込めたとのこと。

Mr.ビーン(ミスター・ビーン)

1990年代に放送されたイギリスのコメディTVシリーズ。ローワン・アトキンソンの演技力が光る、セリフは少ないが表情と動きだけで笑いを生み出すキャラクターが、日本をはじめ世界中で愛されたコメディアイコンです。

2012年のロンドンオリンピック開会式では、ロンドン交響楽団と映画『炎のランナー』のメインテーマで共演し、そのコミカルな演技で観客の笑いを誘ったのは記憶に新しいところ。

なお、そんなローワン・アトキンソン自身は、裕福な家庭に育ち、名門オックスフォード大出身という本物の秀才だったりします。

Mr.マリック(ミスター・マリック)

「ハンドパワー」「きてます!」の決め台詞で一世を風靡したマジシャン。マジックに超能力的な演出をミックスさせた「超魔術」というジャンルを確立しテレビで人気者となりました。

超能力者なのか、タネのある手品なのか論争には全て「ハンドパワーです!」で押し通し、誰もそれ以上は詮索することなく納得させてしまったセルフ演出は圧巻の一言でした。

マジック中に流れる例の曲は、イギリスのバンド「アート・オブ・ノイズ」の『Legs』。あの低重心のリズムとメロディーを聴くと、サングラス姿のMr.マリックしか思い浮かばないほどイメージが定着した曲です。