浮世絵

浮世絵とは浮世の絵、つまり現実を描いた絵画のこと。生活の風景や美しい景色、人気の歌舞伎役者など、江戸時代の風俗が描かれています。
身近なものをテーマに鮮やかな色彩で切り取った美しい作品達は、庶民にも手の届く金額だったこともあり大流行しました。
人気の歌舞伎役者の浮世絵は現代のブロマイドのような感覚で楽しまれていたそうで、庶民にはとてもなじみ深いカルチャーだったそうです。

また江戸時代に流行したの時期とほとんど同タイミングで海外でも認知されました。
19世紀にフランスを筆頭に盛り上がりを見せた「ジャポニズム」という、日本の芸術が海外のアーティストへ影響を与えたブームの中で浮世絵は特に注目を集めており、 ゴッホやクロード・モネといった名だたる画家達が自身の作品に浮世絵のテイストを加えています。

浮世絵をみると江戸時代の愉快な生活ぶりが感じられます。

春画

春画とは江戸時代の性風俗を描いた絵画。一言でいうと江戸時代のエロ本ですが、名だたる絵師も情熱を注いだ芸術でもあります。

春画は元々、合戦に出陣する武士の魔除けとしてであったり、嫁入り本として用いられることが主でした。 そこから江戸時代に入り、版画技術の発展と浮世絵の普及と同時に春画も人気を博し、江戸の流行にまでなりました。

春画を描いた絵師には、あの葛飾北斎や「見返り美人図」で知られる菱川師宣など、教科書に載っている浮世絵界のビックネームも大勢います。
贅沢禁止を強いる享保の改革により、春画が取り締まり対象となってからも彼らは「隠号」を掲げリスクを背負いながらも描き続けてきました。 この幕府による検閲が春画ブームを加速させた理由の一つともいわれててます。
なんというアンダーグラウンド精神、、!

また、描かれる対象は男女だけでなく、男男や3人以上での様子、さらには蛸と女性(作者は北斎!)など様々です。 エロティシズムな側面だけでなく、江戸の大衆文化を学べる奥が深いカルチャーです。

歌舞伎

ユネスコ無形文化遺産にも登録された日本文化を代表する芸能、歌舞伎。 歌舞伎は、江戸時代に確立された庶民のための芸能であり、文字通り、音楽と舞踊と技芸が一体となった演劇で観客を喜ばせるショーです。 歌舞伎の語源は奇抜なファッションや、変わった行動を意味する者を指す「傾き者(かぶきもの)」からきており、「傾き者(かぶきもの)」は流行の最先端を追う者たちでした。 そのため歌舞伎の演目は、人形浄瑠璃など同時代の他のカルチャーを取り入れ、現在までもアップグレードしながら続いています。

最近では「鬼滅の刃」や「スターウォーズ」とコラボした演目も披露されていますが、他の文化を貪欲に取り入れる歌舞伎文化らしいプロジェクトだと思います。

江戸文化の最先端カルチャーを体験してみては。

北斎漫画/妖怪萬画

江戸文化がテーマの漫画