テレビは本当に退屈になったのか?

どの番組もひな壇トークやクイズばかり、出てる芸人・タレントもほぼ同じ。コンプライアンスに配慮してソフトな表現で小さくまとまりすぎ。

テレビが退屈になったと感じてすっかり離れてしまった人に是非とも見てほしいのが、地方ローカル局の番組です。

低予算・地方ゆえの規制のゆるさを逆手にとって、在京キー局ではまず許されないであろう自由すぎる発想の(もしくはアイディア勝負を半ば放棄した“ようにみえる”タレント任せの)オリジナリティー溢れる番組が数多く存在します。

全国区の芸人・タレントから、地方が輩出した“地元のスター”まで多士済々の猛者たちが奔放に暴れまわる、地方ローカル番組をとくとご覧あれ!

水曜どうでしょう 北海道テレビ(HTB)

1996年放送開始。大泉洋を発掘した、言わずと知れた地方ローカル番組の金字塔。

タレントとディレクターの4人が様々な企画をもとに旅をする道中での騙し騙されっぷり、大泉洋の巧みな話術(という名の愚痴やゴネっぷり)が話題となり、口コミやネットを通じて全国区の人気に。

レギュラー放送は終了したものの、現在も数年おきに新作が放送され、企画ごとに発売される番組DVDは毎回売上ランキングの首位を快走。いまなおファン(どうでしょう藩士)を生み続けるオバケ番組です。

ゴリパラ見聞録 テレビ西日本(TNC)

2009年放送開始。水曜どうでしょうに迫る勢いで全国での人気を獲得している福岡発の新興バラエティ。

東京の事務所から福岡に“転勤”となったゴリケン、パラシュート部隊(斉藤優・矢野ペペ)の3人が、一般の人が行きたい場所に代わりに旅をして記念撮影をするというミッションをこなします。

車内での3人による罵りあい、“一献”とよばれる居酒屋トークでの人間の本性を丸出しにした赤裸々な吐露(弱音、芸人としての焦り、借金、それぞれの生い立ち、家族への愛と恥ずかしい隠し事、そんな家族からの罵倒など)が、視聴者の共感と爆笑を誘い、ゴリパラ・キッズとよばれるファンが全国で急増中です。

いろはに千鳥 テレビ埼玉

2014年放送開始。いまやテレビで見ない日はないほどの活躍を見せるロケ名人・千鳥が、主に埼玉各地のグルメやおもしろスポット、“クセが強い”中小企業を訪れる街ブラ系番組。

信じられんほどの低予算を逆手に、1回のロケで4~8本撮りを敢行する強行軍がもはや千鳥としてもネタとなっており、ロケ日が冬で厚手のジャケット(バーニバード!)を着ていても放送が初夏になることも?

夜の23時から最後のロケが始まる暴挙の回もあり、大悟とノブの半ば呆れ果てた愚痴の応酬も見所のひとつです。

ブギウギ専務 札幌テレビ放送(STV)

2007年放送開始。北海道出身のバンド“THE TON-UP MOTORS”のボーカル・上杉周大(専務)と、ダイノジの大地洋輔(係長)が、おバカで過激なロケ企画に体当たりで挑む「意味無しバラエティ番組」。

専務自らの母校が出るまで街ゆく人の出身校を聞き続ける(言われた出身校は全国どこでも旅をしなければならない)母校への道シリーズ、函館から稚内、そして奥尻島から根室までを徒歩で踏破する奥の細道シリーズなど、人気企画が目白押し。

無茶な企画も多いが、専務の人柄と北海道民の心温かい触れあいも不思議な魅力のひとつです。

1x8いこうよ 札幌テレビ放送(STV)

2000年放送開始。水曜どうでしょうですっかり北海道のスターとなった大泉洋が、STVの名物アナウンサー・木村洋二と組んで(通称:YOYO'S)日曜夕方におくるドキュメント・バラエティ。

ただ、大泉洋の独壇場と思いきや、はっきりいって木村洋二のための番組といっても過言ではありません。

古くからラジオでの下ネタ&毒舌で鳴らした木村洋二を様々な形でイジり倒したり(木村洋二生誕祭)、番組内ミニコントでは本業は役者の大泉洋を狼狽させるほどの怪演を披露、苦手なスポーツ系での醜態とたまに見せるミラクルなど、木村洋二の魅力をたっぷりと堪能できる番組になっております。

近頃は体調面で番組を欠席することも多く心配ですが、また元気な姿を全国に見せてほしいものです。

地名しりとり 中部日本放送(CBC)

深夜番組『ノブナガ』で、2001年から足掛け3年10ヶ月も続いた企画。

ペナルティーのワッキーが、街ゆく人と住所でしりとりをして(必ず言われた場所に行ってそこで再度しりとり)愛知・岐阜・三重の3県制覇を目指します。

コーナー初回で愛知と岐阜があっさり出るも、三重の地名がどうしても出ず(コーナー人気と知名度が高まると、街の人もあえて言いづらくなった)長い旅路となってしまいました。

旅が続くにつれ、目的地であることを理由に全国各地の親戚や母校・市立船橋サッカー部監督を訪ねたり(公私混同と自ら認める)、何度もしりとりに出た愛媛県松山駅の“じゃこ天おばちゃん”との出会いなど、テレビでのキャラとは違い人情味溢れるワッキーの触れあい旅の様相を呈していきました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

この他にも、大泉洋はじめTEAM NACSメンバーが出演する「ハナタレナックス」「おにぎりあたためますか」、静岡の「ピエール瀧のしょんないTV」、広島の「アンガールズの元就。」「アグレッシブですけど、何か? 」、福岡の「華丸・大吉のなんしようと?」「ドォーモ」など、全国区の人気ローカル番組を挙げると枚挙に暇がありません。

BSやCS、またはローカル局同士でのネット放送もやっていますので、興味がありましたら是非ともご覧いただいて新たなテレビライフを満喫してください!