芥川賞受賞作

「東京都同情塔」九段理江

ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名沙羅は、仕事と信条の乖離に苦悩しながらパワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と、実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。
   

直木賞受賞作 (2作)

「ともぐい」河崎秋子

明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!

「八月の御所グラウンド」万城目学

女子全国高校駅伝――都大路にピンチランナーとして挑む、絶望的に方向音痴な女子高校生。謎の草野球大会――借金のカタに、早朝の御所G(グラウンド)でたまひで杯に参加する羽目になった大学生。京都で起きる、幻のような出会いが生んだドラマとは――。
今度のマキメは、じんわり優しく、少し切ない。青春の、愛しく、ほろ苦い味わいを綴る感動作2篇。

第170回芥川賞候補作一覧

安堂ホセ「迷彩色の男」  
川野芽生「Blue」  
九段理江「東京都同情塔」  
小砂川チト「猿の戴冠式」  
三木三奈「アイスネルワイゼン」
 

第170回直木賞候補作一覧

加藤シゲアキ「なれのはて」  
河崎秋子「ともぐい」  
嶋津輝「襷がけの二人」  
万城目学「八月の御所グラウンド」  
宮内悠介「ラウリ・クースクを探して」
村木嵐「まいまいつぶろ」  

過去の芥川・直木賞受賞作品一覧

第169回芥川・直木賞受賞作品(2023年7月開催)

第168回芥川・直木賞受賞作品(2023年1月開催)

第167回芥川・直木賞受賞作品(2022年7月開催)

第166回芥川・直木賞受賞作品(2022年1月開催)

第165回芥川・直木賞受賞作品(2021年7月開催)

第164回芥川・直木賞受賞作品(2021年1月開催)

第163回芥川・直木賞受賞作品(2020年7月開催)

第162回芥川・直木賞受賞作品(2020年1月開催)

第161回芥川・直木賞受賞作品(2019年7月開催)

第160回芥川・直木賞受賞作品(2019年1月開催)

第159回芥川・直木賞受賞作品(2018年7月開催)

第158回芥川・直木賞受賞作品(2018年1月開催)

第157回芥川・直木賞受賞作品(2017年7月開催)

 

第156回芥川・直木賞受賞作品(2017年1月開催)

第155回芥川・直木賞受賞作品(2016年7月開催)

第154回芥川・直木賞受賞作品(2016年1月開催)

第153回芥川・直木賞受賞作品(2015年7月開催)

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